Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

やっぱり核を使う可能性はあった

 ロシアのウクライナ侵攻から、すでに1,000日が過ぎた。ドネツク・ルハンスク州やロシアのクルスク州で激戦が続いている。ウクライナを支援する欧米側は、弾薬・兵器供与やその使用条件を抑制的に行っていたが、ウクライナが敗れてはいけないと支援をエスカレートさせざるを得なかった。

 

 ロシアもエスカレートを続けていて、ついに北朝鮮軍まで投入している。常に「核の威嚇」をちらつかせ、欧米側をけん制するのは忘れていない。では、その「威嚇」は現実のものになるのか?プーチン先生には「いざとなったら、戦術核くらいは使う」意思はあったはずだ。それを裏付けてくれたのが、この記事。

 

ロシア人脱走軍人、核兵器基地警備の戦時機密をBBCに語る - BBCニュース

 

 今年初めに、核戦争用の指揮幕僚車<ラドガ>が実戦配備されていたことが分かっていた(*1)が、ロシアの指揮官クラスが西側に逃れてきて、それを裏付ける証言をしたという。

 

    

 

 侵攻初日には、核戦争の準備が整っていたとの証言である。1週間でゼレンスキー政権を打倒、親ロシア政権を打ち立てるつもりの<特別軍事作戦>ではあったが、不測の事態が起きた時の切り札は用意していたことになる。もちろん、その体制は維持されているだろうから、いつプーチン先生が「核のボタン」を押してしまうかは分からない。

 

 この情報(証言)自身も、疑おうと思えば疑える。ロシア側のミスディレクションかもしれないし、あえて言えば英国側の国際社会に向けた「ロシア脅威情報」かもしれない。

 

 いずれにせよ、WWⅡ以来本当に核兵器が使用される可能性は、かつてないほど高まっています。日本政府も、専門家だけの対策ではなく、一般市民にも核戦争に備えることを呼び掛け、市民が十分な知識を持つように情報を開示して欲しい(*2)と思います。

 

*1:指揮幕僚車<ラドガ>の意味 - Cyber NINJA、只今参上

*2:「使われそうな核」をどうする? - 新城彰の本棚