Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

個人情報保護と国際データ流通(後編)

 都営三田線白金台駅がもよりだと聞いて、その駅の東側の出口を出た。目の前に「八芳園」と書いた大きなタワーがあって、これが立体駐車場らしい。この施設、HPによると結婚式場らしい。オツなところでやるものだが、主催は在日米国商工会、後援が経団連だった。両者の結婚というわけでもないだろうが・・・。

 綺麗に整備された日本庭園を見ながら会場入り、横長の会場に約100名くらいの参加者がいた。最初に米国商工会の人が挨拶に立つ。同時通訳のイヤホンが各席に置かれているが、日本人でもイヤホンを取らない人も多い。さすがにグローバルな会議だ。最初のセッションは、マシンが吐き出すIoTデータとプライバシーの関係の話。

 

 例えば「Connected Car」では、ドライバーの映像は個人情報だろうがエンジンの回転数はそうではない(マシンデータ)だろう。それではアクセルを踏んだ角度はどちらだ、というのが問いかけ。マシンデータと見ることもできるが、ドライバーの意志を考えれば個人情報かもしれない。クルマに限らずIoTデータの種類が急増しているから、個人情報・非個人情報の間のグレーゾーンが拡大しているというのが問題意識。

 パネリストは経産省のひとと日米産業界のひとが1人づつ、各々持論を述べた。例えばOECDではいくつかのデータの「個人情報度合い」を段階わけして評価している話があり、次々出てくるグレーゾーンデータについては国際的な判定組織がいるだろうということになった。もちろんこの短いセッションで結論が出る話ではなく、問題意識をもつことが重要というメッセージだろう。

 

    f:id:nicky-akira:20190603175818j:plain


 二つ目のパネルは、APEC領域での個人情報流通の今後を展望するもので、GDPRとCBPRの比較やCBPRの普及促進をどうすべきかの話だった。日本には長く根付いたPマークという制度があって、日本企業はPマークの上にCBPRをとってさらに(欧州とのビジネスがあれば)GDPR対応もしなくてはならない。これだとなかなか進まないというのが本音だ。そんなことを考えているうちにシンポジウムは終わり、レセプションになった。経団連の幹部が乾杯の音頭を取り(・・・日本的である)、あとは入り乱れた立食パーティになった。

 何人かの知り合いと話した後、まだ明るいうちに会場を出た。さすがは在日米国商工会の主催で面白い話でしたし、初めて来た「八芳園」は立派な施設でしたね。