残暑と言うにはちょっと蒸し暑すぎるようなこの日、僕は東京駅の丸の内南口で改札を出た。この改札は<KITTE>に用事があった時くらいしか使っていない。今日の目的地が、丸の内二重橋ビルなのでこの改札が一番近かったのだ。
この辺り、東京會館や帝劇などがあるが、僕個人はあまり縁のないところ。最近再開発が終わって、かなり風貌が変わっているらしい。やってきたのは日本商工会議所、最近サイバーセキュリティ政策に絡んで、大阪商工会や名古屋商工会を訪問しているが、今日はその総本山との意見交換である。
僕は現役時代に、大手企業相手のビジネスしか経験していない。企業規模がデジタリゼーションの容易さと比例するのは、何度も申しあげたとおり。安易に就いていたのは確かだが、大手企業から死語となった「トリクルダウン」的にデジタル化を浸透していくしかないと思っていた。
しかしサイバーセキュリティに関しては、取引先の小規模企業を踏み台に大手企業が狙われるケースが多く、小規模企業は後回し・・・とはいかない。そこで中小企業の業界団体である商工会との意見交換が必要になったのだ。
僕はまず、大手企業のサプライチェーンリスク意識や、強圧的になってはいけないが中小企業にもセキュリティ対策をして欲しいと思っていることを伝えた。先方も努力はしていて、以前は、
・オレのところに狙われるデータなんかないよ
・サイバー攻撃は大手企業の問題だろう
というのが経営者の意識だったが、少しずつ変わりつつあるという。経営者の意識啓発のために、事例をたっぷり含んだYouTube番組も作ったとのこと。
(90) 日本商工会議所「中小企業におけるサイバー攻撃の実態と対処能力の向上」(動画 約25分) - YouTube
DX以上に、小規模な企業のサイバーセキュリティ対策は難しいです。今後も商工会さんとの意見交換は続けさせてもらいますよ。