いまやG2と考えてもいい、米中両大国。米国のソフトパワーが地に堕ち、中国の独裁政権の所業が目立たなくなってきた。むしろ中国の方が正論を言っているようだ。例えば、
米国:日中韓などホルムズ海峡に依存している国は力を貸せ
中国:米国らの国際法違反の軍事行動が原因、直ちに停戦せよ
という次第。どちらが、自由・人権・法と秩序の守護者なのか迷ってしまう。ところがこの両国、政権内部が同じようにゴタつく奇妙な相似形を見せている。まず米国だが、
・エプスティーン文書問題などで大統領が怒り、ボンディ司法長官がクビに(*1)
・ラトニック商務長官ら、他の数人の閣僚も危ういとの報道も
・恐らくイラン作戦での齟齬だろう、国防長官が陸軍参謀総長に退任を迫る(*2)
となった。大国イランを相手の戦争中に、精々大尉クラスのヘグセスごときが、4ツ星の将軍をクビにするなど、言語道断である。

次に中国だが、昨年の内に中央軍事委員会のメンバー7人のうちの5人が失脚(物理的に消えてしまった!)して、かの重要な委員会は習大人ともう一人だけになっていた。その上2月の全人代(日本の国会に相当)を始める前に、高官19人を新たにクビにしている(*3)。そして、今月に入って政治局員が一人、汚職を疑われて消えた(*4)。
直接的な原因はいろいろあるだろう。個別に見れば、不祥事があったかもしれない、見えにくい権力闘争の一環かもしれない。極端な話、独裁者のわがままかもしれないのだ。
大きな経済力や戦力、あまつさえ大きな核のボタンを持っている人たちが、わがままを通したいと念じていれば不測の事態が起きかねません。そんなことが起きないように、祈るしかないようです。
*1:トランプ氏、ボンディ司法長官を解任-エプスタイン問題の対応に不満 - Bloomberg
*2:ヘグセス米国防長官、陸軍参謀総長に即時退任を命じる - CNN.co.jp