プーチン先生としては、制裁強化や(中国・インドへの)二次関税を掛けられないように、まず会ってなだめ時間稼ぎをしたかった。多分和平交渉に応じるかもしれないと見せて、停戦よりハードルの高い和平を優先させ、制裁&関税のことを忘れさせた。本来なら今日が二次関税発動の期限だが、そんな気配は無くなっている。
首脳会談後の記者会見も、主催者たる「トランプ赤ちゃん」は最初の発言を諜報のプロに譲った。これはあまり例のないこと。うがって考えれば、会談で何が決まったかについて自信がなかったので先に話してもらい、
「まあ、そんなことだったが、付け加えると○○。異論が残ったのが△△だ」
と話して、その場を終わらせようとしたのではないか。そして直後のゼレンスキー&欧州首脳会談についてのレクチャーも受けたと思う。
そして3日後、今度はゼレンスキーと欧州首脳がやってきた。彼らは「赤ちゃん」の知能程度を見切っていて、周到なシナリオを書き、操縦戦術を練っていたと思われる。
ゼレンスキー大統領は「赤ちゃん」を怒らせることなく「安全の保障」について、相応の言質を獲った。自然に話すように仕向けたと思われる。「プーチンとは無条件に会う」と言ってもらったので「赤ちゃん」は舞い上がって諜報のプロに電話し、「これから欧州首脳が来るのだがどうしたらいい?」と聞いたのだろう。
そして欧州首脳も交えた会合で、今後の和平への方向性は見えた。
・米国、ロシア、ウクライナの3者会談を「赤ちゃん」が調整する
・後に欧州も加えた4者会談へ(マクロン大統領)
・和平の前に停戦も考える(同)
・10日ほどで成果を文書化(ゼレンスキー大統領)
となったが、もちろん先行きは不透明だ。前編で述べたように、ロシアとウクライナの主張は真っ向からぶつかっていて、あいまいにできる可能性は高くない。ふと漏れてしまったように「赤ちゃん」は、
と思っている。まさに諜報のプロに手玉に取られた格好である。世界を何度も殺すことのできる核兵器のボタンを持った大国の指導者が、赤ちゃんレベルの知能であり、かつそれを多くの国に知られてしまっているという事態。世界平和はどうなってしまうのでしょうね、そして日本の運命は?