先週末、今年のG7首脳会議(サミット)がイタリアで開催された。ウクライナのゼレンスキー大統領も加わり、世界の民主主義を護るためのウクライナ支援が話し合われた。しかし各国カネには困っているので、経済制裁をしたロシアの凍結資産を「使いましょう、そうしましょう」の結論になった。
主催国イタリアのメローニ首相は満面の笑み、立派に主役を演じていた。しかし他の国のリーダーたちの顔色は冴えない。昨日紹介したように、欧州議会選挙は右派が躍進し、EUが大事にしてきた人権や環境のテーマに影が差し始めている。リーダーたちは、いずれも「脛に傷」を持っていて、レームダックもしくはシッティングダックになっているのだ。
★米国バイデン大統領
11月の大統領選挙に向け、政策の立て直し中だが、イスラエルの強硬姿勢になすすべがない。有罪判決を受けてたトランプ前大統領に、多額の献金が集まるほど。
★英国スナク首相
思い切った総選挙に訴えたものの、労働党の優位は動かず。7人の中で、最も確実に「来年は会えない人」になる。
★ドイツショルツ首相
もともと少数与党で、連立維持に汲々としている。メルケル政権の負の遺産もあって予算がひっ迫、移民問題にも火が付いてしまった。
★フランスマクロン大統領
極右政党躍進に危機感を覚えて総選挙に打って出たのはいいけれど、晴れのオリンピックを笑顔で迎えられるとはとても思えない。
欧州議会選挙の影響を受けていないカナダのトルドー首相も、明日は我が身と思ったのか「外国による選挙干渉・一部議員の外国への協力」について調査するよう指示したところである。
さて、自ら極右政党党首であるメローニ首相を除いた最後の一人、岸田首相はかの地で何を思うのだろうか?支持率が16%ほどに下落したとの報道もあるが、極右の台頭はなく、波風立てずに秋の総裁選挙を迎えて・・・とのステルス作戦だろうか?
・突然訪朝、日朝首脳会談
・拉致被害者数名と引き換えに、多額の人道援助
をして支持率向上などと、悪あがきをなさいませんように。