そろそろ2023年の統計が出始めるのだが、世界の軍事費についてスウェーデンの研究機関のレポートが先月出た。2023年には、世界の軍事費は2兆4400億ドルを越えて、前年から6.8%増加したという。この額は、統計を取り始めて以来最高額だという。
去年の世界の軍事費2兆4430億ドル 統計取り始めてから最大規模 | NHK | スウェーデン
TOP3は、
1)米国 9,160億ドル(+2.3%)
2)中国 2,960億ドル(+6%)
3)ロシア 1,090億ドル(+24%)
と想定通り。紛争国ウクライナは648億ドルで8位、伸び率は51%である。日本は502億ドルで10位、伸び率は11%だった。いくつか関連記事を読んでみたのだが、各国の軍事費の定義が微妙に異なっているようで、例えば日本のそれは軍人年金を含んでいない。加えて昨今流行の民間軍事会社の費用については、国が発注した分しか統計に出てきていないと思われる。

軍事費の伸びだけではなく、戦場で失われる資源(ヒト・モノ・カネ)もうなぎ上りだろう。SDGsなどと言っているのだが、世界はどんどん資源を浪費して「戦争の世紀」に向かっていると考えられる。欧州では、女性も含めた徴兵制復活の動き(*1)もある。
「戦争の世紀」では、上記の浪費に加えて各国財政の拡張、市民負担の増加、インフレーション等々いいことは少ない。しかし科学技術の発展に関しては、多大の貢献(*2)をするし、社会変革をもたらして格差を縮小することもある。
いやな話ですが、もう誰も止めようがないようですね。21世紀も「戦争の世紀」と後年呼ばれるようになりそうです。
*1:ヨーロッパで徴兵制復活の動き、ドイツ国防相「兵役停止は誤りだった」…デンマークなどは女性も対象 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)