Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

「雨降って地固まる」としたいですね

 昨日、世界の軍事費が2兆4400億ドルを越え、伸び率も6.8%だったことを紹介した。WWⅢにならないまでも、紛争の危険は高まっている。日本の自衛隊も「闘わなくてもよかった軍隊」の状態(*1)から、少しずつ本来の国防組織に変わろうとしている。しかし、まだまだ改善しなくてはならないことも多い。

 

 自衛隊の戦力を長期に維持するには、燃料・弾薬はじめ兵站の整備やサプライチェーンの確保も必要だ。自国内である程度は賄えないといけないから、国内防衛産業の育成・強化も求められる。GDP2%という欧州各国並みの国家予算も必要だ。

 

 民間のプロジェクト同様「ヒト・モノ・カネ・情報」の4項目を保持するべきで、最後の情報が昨今の国際情勢では、重要度を増している。以前から「情報を制するもの、世界を制す」と言われているように、戦略・作戦・戦術の全てに渡ってこの資源は必要不可欠だ。

 

    

 

 ところが今回、防衛省関連で2件の事案が発生した。いずれも詳細は不明だが、情報管理に手落ちがあったことだけは間違いがない。ひとつは、幹部自衛官5名を懲戒処分にしたという情報漏洩。

 

高市早苗氏、特定秘密の漏洩「信頼損なう深刻な問題」 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

 もうひとつは、横須賀基地に停泊していた大型護衛艦(空母)「いずも」がドローンで撮影された事案である。中国のSNSで拡散された映像で、当初は映像に不振な点があって「捏造」との意見もあった。しかし、このところ実際にドローンが上空を飛んだ(のを検知できなかった)との疑惑が膨らんでいる。

 

ドローンで護衛艦撮影とされる動画 “本物の可能性”防衛省 | NHK | 防衛省

 

 まあ、世界最強米軍でも情報事案は時々発生します。これらの件を踏まえて対策強化を図ってもらえれば、市民も少しは安心できるというもの。「雨降って地固まる」といいますしね。

 

*1:闘えるようにするには - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)