Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

散弾銃と弾丸の規制

 しょっちゅう殺傷能力の高い銃(例:AK-47)による乱射事件が起きる米国に比べれば、日本での銃器による殺傷事件は極めて少ない。拳銃は(警察や自衛隊を除けば)100%違法だし、ライフル銃や散弾銃も「世界で一番厳しい」審査で所持できるという。これらの猟銃については、日本で15万丁ほどの登録があるらしい。

 

 今回の長野県中野市の事件、容疑者はそのうちの4丁を所持していたとの報道があった。「ひとりぼっち」と言われただけでキレてしまうような男に、どうして所持許可がでたのかは不明だ。さらに驚いたことに、クマやイノシシのような大型動物を撃つのに使う<スラグ弾>を発射できる銃を持ち、その弾を使って警官2人を射殺したという。

 

    

 

 「COVID-19」禍の前は、DCに年間4回通うなど海外出張の多かった僕は、街中で銃撃事件に遭った場合の対処法は調べていた。

 

・拳銃の場合は有効射程15m、できれば30m離れて遮蔽物を探す

・散弾銃は有効射程50m、離れていれば薄い遮蔽物でも防げる

サブマシンガンなら有効射程100m、まぐれ当たりが怖いので隠れる

アサルトライフルは200mでも危険、相当頑丈な遮蔽物でないと役に立たない

・スナイパーライフルやRPGなど戦闘用兵器が出てきたら対処法なし、とにかく隠れる

 

 という具合。ただ後になって知った盲点がひとつ。それが<スラグ弾>だ。通常の散弾は100m離れれば危険はない。しかしこの弾丸の有効射程は200mもある。上記のように大型獣を撃つためのもので、厳密には散弾ではない。ひとつの鉛の塊が、散弾銃から発射される。

 

 犠牲となった警官2人が防弾チョッキを着ていなかったことが問題視されているが、この弾丸を至近距離で喰らえばチョッキがあっても命にかかわっただろう。聞くと<スラグ弾>を発射できるのは、専用もしくは特殊な銃だけだそうです。クマ撃ちの人などは少ないはずですから、より厳しい規制が(銃にも弾丸にも)必要だったのではないでしょうか?