Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

デジタルと印鑑の共栄?

  安倍第四次改造内閣のメンバーが、副大臣から政務官まで出そろった。知った名前もいくつかあって、橋本岳さん厚労副大臣か・・・平将明さん内閣府副大臣って何するんだろうと眺めている。僕たちデジタル屋さんとのかかわりがは、総務省経産省内閣官房(IT総合戦略室・内閣サイバーセキュリティセンター)から、応用分野の国交省厚労省、国際連携関係で外務省などに広がってきている。

 

 大臣でいうと「IT担当大臣」という役職は、非常に重要だ。前任の平井卓也議員は政界きってのデジタル通、「デジタルファースト法」を成立に導いている。その後任はと見ていたら、竹本直一と言う議員になったとの報道があった。あまり存じ上げないと思ったら、なんと「日本の印章制度・文化を守る議員連盟」の会長だという。

 

 平井前大臣が「ハンコを要らなくする」と言っていたのとは、真逆の人事である。某省でよくあることなのだが、前任者のすべてを否定するところから始める局長や審議官の所業には、部下たちだけでなく民間も振り回される。ここでもそれか、と暗澹たる気持ちになった。

 

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https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5d7b46b3e4b077dcbd5bc5c2

 

 さっそく就任会見で、印鑑とデジタル化について「共栄のため知恵を絞る」と発言。「印鑑産業には(デジタル化進展は)死活問題、即デジタル化できない分野がある」とおっしゃる。おいおい、印鑑が残っているからデジタル化、効率化ができないで大量の紙切れを抱えて困っている企業が一杯あるのだよ。

 

 IT担当大臣は何代も見てきたが、大臣経験をさせる入り口のようなポストである。僕が政策に関わることになったころは、今や外相になった茂木議員だった。紙文書をデジタルで置き換えられるように、「e-文書法」という法律策定に力を尽くしてもらった。元総務大臣野田聖子議員には、データ活用を促進するための施策を込めた「i-Japan2015」という戦略をとりまとめてもらった。

 

 今回の内閣改造、大臣待機組の「在庫一掃セール」との声も聞こえてくるのだが、ちゃんと適材適所にはなっているのでしょうね・・・お願いしますよ。