Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

都市攻撃の次に来るもの

 プーチン先生が自らトラックを運転して、竣工したばかりの橋を渡った。ロシアからクリミア半島へ、アゾフ海の出入り口である海峡にかけた<クリミア大橋>である。第二次世界大戦でも、ドイツ軍がこの海峡を渡って進撃、のちに撤退しているところだ。2014年にむりやり併合したクリミア半島を、ロシアと「陸続き」にする重要な建設プロジェクトの成果だった。

 

 それが、自動車爆弾で大きな被害を受け、隣接する鉄道橋上の貨物列車にも引火して、道路輸送・鉄道輸送とも「動脈」は切れかかっている。これをウクライナによるテロと断定したプーチン先生は、これまでは行っていなかったウクライナ都市部への大規模ミサイル攻撃を敢行した。モルドバ共和国が「領空をミサイルが通過した」と非難しているところを見ると、黒海の艦艇(ミサイル艇?潜水艦?)からもミサイルを撃ったものと思われる。

 

    

 

 第二次世界大戦に、ヒトラーは英国上陸作戦を計画し、そのために「制空権奪取~制海権奪取~機甲部隊の上陸」のシナリオを書いた。これは第一段階すら成功しなかったのだが、その報復として<V型兵器>を投入しロンドン空襲を始めた。V-1号はパルスジェットエンジンを積んだミサイル、V-2号はロケットエンジンを積んだそれだった。

 

ウーゼドム島ペーネミュンデ - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 ヒトラー核兵器開発も指示したのだが完成せず、ドイツ降伏に至る。「ウクライナのナチを倒す」と息巻くプーチン先生の姿は、当時のヒトラーのそれに重なる。都市攻撃か市民の恐怖や厭戦感情を引き起こす狙いだったが、ジョンブル魂はそれに耐えた。

 

 ウクライナ市民の結束は(少なくともロシアよりは)堅いので、この都市攻撃が成功する可能性は低いでしょう。そうなると、プーチン先生には残された手段は大量破壊兵器しかありません。いやな感じになってきました。