Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

久しぶりの合同庁舎3号館

 霞ヶ関に来るのは、本当に久しぶり。最近総務省とはあまり縁がなく、経産省の会合は全部オンライン。経産省はデジタル庁を除けば、多分一番テレワーク率が高い印象で、会合には事務局の多くも合同庁舎以外から参加している。

 

 それに比べると、国交省はリアル会合好き。オンライン会議なのに座席表(PDF)が送られてきて驚いた。委員は全員がオンライン参加だが、事務局や省の幹部は合同庁舎のある部屋に集まっている。新規感染者は下げ止まっているが、雰囲気的には「With COVID-19」となり、今日の会合はハイブリッド型。少し仕事の負荷が減ったこともあって、出かけてみようかと思った。

 

    

 

 東京メトロ霞ヶ関駅で降りて、直結した合同庁舎2号館に入る。総務省掲示スクリーンには本日の会合の予定はない。奥に進んで3号館へ、指定された会議室は3階。執務室の奥の部屋を臨時のハイブリッド会議場に設定したらしい。委員の1/3がリアル参加、委員長以下2/3の委員はオンライン参加だ。

 

 会議冒頭、技監(省No.2、技術系TOP)の挨拶もリアル。いつものように、会議の本題に入る前に「執務のため中座」である。今日の会議はインフラの維持管理をどうするかというもの。議論が始まった直後に「笹子トンネル崩落事故」が起きて、注目度が増した。僕は途中から、デジタル等新技術を使ったインフラメンテナンス推進の役割で参加するようになっている。

 

    

 

 事務局から今年の方針が示され、各委員(主として土木・建築工学、経済学、社会科学等の教授陣)から意見が出された。面白かったのは「広域連携」の議論。各自治体の技術力・資金力に差があり、小規模自治体ではメンテに手が回らないのをどうするかという話。

 

 事務局からは「広域連携」との指針が出ているが「メンテ事業者から見ての広域と自治体側の考える広域がマッチしないのでは」との危惧や、「どのくらいの規模で広域か?少なくとも10万人規模にしないといけないのでは」という意見が出た。

 

 僕はサイバー空間では10万人でも小さすぎると思っているが、直接の異論ではなく「デジタル化にあたっては寡占を恐れないでくれ」と注文を付けた。地方中小事業者の配慮しその技術レベルに合わせるのは愚策、優れたソリューション提供者に○○地方全部を任せるくらいにしないといけないと言った。電子自治体に求められることと、同じですよね。