15年近く前、ある団体の会合が青森であり、そこにゲスト参加したことがある。日本のいろいろな地方でビジネスをしている同業者の集まりで、毎年持ち回りで年次総会をするのだという。その年は青森が地盤の会社さんが幹事役だった。
場所は十和田湖畔のホテル、一度行ってみたい場所の一つだったが交通の便がいまいちである。それがその折は団体行動なので、観光バスを手配して貰えた。綺麗な湖、美味しい料理とお酒、簡単なスピーチをしたのだが、内容はとっくに忘れてしまった。
翌朝はチェックアウトして空港まで帰るのに、途中奥入瀬渓流沿いに歩くプランも入れてもらって大満足。最後に、現地のお土産まで貰いいい気分で飛行機に乗った。帰宅してからお土産の包みを開けてみると、みかけないものが出てきた。
赤いキャップの筒状の瓶で、粗い粉末が詰まっている。ラベルには「長者様の七味にんにく」とある。そういえば青森はにんにくが名産だったなと思って成分を見ると、唐辛子、みかんの皮、にんにく、黒/白ごま、アオサ、ケシの実、麻の実が入っているという。内容量90グラム。
いろいろなところでこういう名産品はあって通常もっと小さな容器で売っているのだが、なかなかのビッグサイズ。要するに辛味調味料なのだが、上質なにんにくが入っていることでただ辛いだけでなく体の中から温まるという。
ポン酢に混ぜると味わいが深くなり、鍋物にはとても重宝する。マヨネーズに混ぜて「ヒーマヨ」にすると、揚げ物や焼き物にも好適だ。夏場はあまり使わないけれど、それでも1年から1年半で90グラムを使い切ることになる。
さてその補給だが、海峡の対岸函館の空港でも売っているし、たまには都内の駅のイベントで売られることもある。値段はまちまちで、500~650円というのが相場。調べてみると、500円+消費税というのが定価らしい。
都内で定価で買える所はないかなとネットで検索すると、飯田橋に青森県のアンテナショップがあることが分かった。「あおもり北彩館」というのがそれである。JR飯田橋駅の新宿より改札を出て、南へ2~3分の距離なので、その後何度かここで補給品を購入している。
今回も瓶の残りが1センチ程になってきたので、水道橋に用事が出来た時に足を延ばすことにした。ほぼ2年ぶりだが、価格は据え置き540円。2年に一度来るのだとキャッシャーのお姉さんにいうと、「もっと一杯使ってください。たっぷり入れると美味しいですよ」とセールストーク。
内容量を50グラムぐらいにして400円にしても売れると思うし、その方が使いやすい面もあるのだが90グラムを守り続けているのが青森の人の頑固さなのかも。まあ美味しくなるのならいいということですけれど、売り方を多少工夫されてはいかがでしょうか?