全国的にクマ被害が増えていて、亡くなる人も出てきた。市民が自らを守る権利と銃を持つ権利を持っている米国なら、自警団が結成されて大規模なクマ狩りが起きるかもしれない。しかし日本では市民は銃器を持っていないし、こん棒程度で渡り合える相手ではない。チェーンソーでなら仕留められるかもしれないが・・・。
そこで狩猟免許を持っている猟師さんたちにクマ狩りをお願いすることになるのだが、もともと数が少ない上に規制が厳しい。狩猟免許も細分化されていて、付き合いのある代議士さんは免許はお持ちだが「罠」に限定されたものなので、市民(有権者?)を護るためとあっても、銃をぶっ放すことはできない。
では狩猟現場では何が起きているかというと、
・猟師さんたちの高齢化
・規制が厳しく報酬が安い
・それゆえ廃業する猟師さんが多い

というわけで、自治体としても打つ手がない。そこで猟師さんが長く山野を歩きまわる必要をなくし、仲間を誤射する危険性を下げるためにドローンが使われるようになったという。
・偵察型のドローンで、クマの位置を検知する
・猟師さんは小型タブレットを持っていて、自分や仲間の位置、クマの位置を一望する
・フォーメーションを組んで誰がどの位置で仕留めるのか、作戦を練ることができる
という次第。それはいいねと思ったのだが、そもそも猟師さんたちが危険を冒さなくても、ドローンで撃ち殺してしまえばいいのではないかと思った。そう、ウクライナ戦線から送られてくる映像のように。あちらは敵兵とはいえヒトを殺すのだが、こちらは害獣の駆除である。
そんな危険なドローンを、飛ばすのはダメだという反論もあった。それなら麻酔銃でもいい。無害化しておいて、ゆっくり近づき殺処分すればいいだろう。
温暖化で、クマたちが従来冬眠に備えて食べていた木の実などが減っているそうです。人間が招いた事態で申し訳ないのですが、市街地にまでやってきて人に危害を加えるようでは致し方ありません。猟師さんたちもDXの時代、面白い議論でした。