Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

歴代天皇陵と城南宮

 この日も晴れ上がって風もなく、絶好の観光日和。地下鉄烏丸線に乗って、終点の竹田駅で降りた。目的地は<城南宮>。平安遷都に先立ち遷都が無事に進むよう祈願して建てられた神社で、引越・工事・家相の心配を除く「方除けの大社」と言われている。平安時代後期には、この周辺に離宮が数多く建ち「院政」の拠点となったところでもある。有名なのはその庭(神苑)で「源氏物語 花の庭」とも呼ばれる。今回は、春の花を愛でるために足を運んだ。

 

安楽寿院と近衛天皇陵を隔てる石畳の道

 駅からは徒歩20分くらいだが、途中こんもりとした森があって「安楽寿院」と地図に示されていた。近衛天皇鳥羽天皇らの陵がある。なるほど、これが「院政」の拠点なのだなと納得した。

 

白河法皇鳥羽法皇院政を敷いた地

 そこからどこにでもありそうな都市郊外の風景を抜けていくと、城南宮の参道入り口に着く。

 

    


 参道で南北に分けられた庭園(楽水苑)は、北側が2倍大きい。そちらから廻ることにして、パンフレットを貰った。

 

・春の山 椿・シダレ梅・ツツジらが咲くエリア、光源氏の邸宅「六条院」がモデル

・平安の庭 平安貴族の好んだ庭を模したもの、滝もあって初夏から秋への花々がある

・室町の庭 室町様式の池泉回遊式庭園、ツツジ・サツキ・フジが咲く

・桃山の庭 武将たちが好んだ枯山水の庭園、船形に成形された松が見事

・城南離宮の庭 平安後期の枯山水の庭園、夏椿やカキツバタが咲く

 

 親切にも個々の樹には、花の種類のほか簡単な解説が扇状の札に書かれている。

 

ツツジは今が盛り

 春の山エリアでは主な花は終わっていたのだが、本殿の裏手では三色のツツジが咲き誇っていた。平安の庭を抜けた先にはフジ棚があるのだが、こちらはまだ咲いていない。残念に思って、残り1/3に入るところで「フジはどうですか」と聞くと、「こちらは満開です」と嬉しい返事。

 

室町の庭のフジ棚

 見事に咲きそろっていて、しばらく満足感で立ち止まっていた。桃山の庭には、大きく枝を広げたアカマツや、巨大な五葉松もあった。

 

 GWだというのに観光客はほとんどおらず、コンパクトだがよく手入れされた庭園を満喫しました。この神苑は、静かな気持ちになるためのおすすめスポットですよ。