Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

早期警戒管制機(AWACS)撃墜さる!

 米国はじめ各国からの支援が細り、あるいは約束が守られず、ウクライナ軍の兵器・兵站は危うい状態になっている。今月初め上川外相がウクライナのクレバ外相と会談し、50億円あまりの援助(*1)を約束した。申し訳ないくらいの規模だが、日本国内では「能登半島地震支援に回せ」などとの意見も見られる。真にウクライナのためならカネよりも、廃棄予定の74式戦車やMLRSを送ることが出来たらと思うのだが、これも国内の反対意見で実現すまい。

 

 そんなウクライナ軍だが、大きな戦果を挙げたとの報道があった。それはロシア軍の早期警戒管制機アントノフ50(A-50)を撃墜し、指揮機イリューシン20Mを撃破したこと。

 

ロシア一気に劣勢へ?「早期警戒管制機」撃墜の深刻な影響 “史上初”の大失態 | 乗りものニュース (trafficnews.jp)

 

        

 

 特にA-50は西側ではAWACSと呼ばれ、これなくしては真っ当な制空・対地/対艦攻撃など出来ないと言われる重要兵器。地上レーダーは地球の丸さによって、遠隔地の低空を飛ぶ目標を探知できない。そのため、高空から見下ろす形で目標を探知するため高性能レーダーを上空に上げるのだ。

 

 もちろん対空戦闘できるような武装はしていない偵察機なので、周囲には護衛の戦闘機が展開しているのが普通。この機種を墜とされるようなことは、軍事常識からすればあってはならないのだ。なぜこんな羽目になったかについては、専門家の記事(*2)を参考にしているが、諸説のどれをとってもロシア側の失態と言っていいだろう。

 

 そろそろお約束のF-16ファイティングファルコンが、ウクライナ空軍に加わります。地上でブラッドレー歩兵戦闘車がT-90Mを撃破しているように、ウクライナ航空優勢の恩恵がくるかもしれません。

 

*1:ドローン検知などに資するもので、NATOを通じて支払われる

*2:ロシア軍のA-50メインステイ早期警戒機を撃墜という激震、幾つかの攻撃方法の説(JSF) - エキスパート - Yahoo!ニュース