パーティ券代キックバック等による裏金疑惑で、自民党最大派閥安倍派に激震が走っている。５人衆と言われた幹部全員が、内閣や党の役職から更迭されることになりそうだ。以前述べたように、パーティ券による政治資金集めそのものが悪いわけではない。資本主義の世界なので、１枚２万円に相応する対価があれば、企業は支払うかもしれない。
問題はキックバックででもないが、帳簿不記載ははっきり「黒」、政治資金規正法違反である。先週の国会で個別大臣への質問が飛び、茂木派新藤大臣は「帳簿に記載している」と明言した。安倍派の大臣は「捜査中」などを理由に明言しなかった。
続いて幹事長である茂木氏が「党として透明性を高める措置を」として、各派閥のパーティに党として関与する姿勢を見せた。表向きは「党の矜持」だが、実態は「安倍派への締め付け」にも見える。
党内の実力者で、国際感覚にも優れた茂木氏だが、これまで総裁選に出られなかったのは、安倍派の圧力があったからかもしれない。そうだとすれば、格好のリベンジ機会である。すでに命運尽きている岸田総理に、とってかわる可能性が出てきた。瓦解するだろう安倍派から、クリーンそうな何人かを加えれば茂木派も大きくなれる
もうひとり、すでに派閥も維持できなくなっていた石破議員も、復権の兆しがある。次の総理の調査でランキングトップに立ち（*1）、派閥政治はよくないとの声に乗って総裁選に打って出られるだろう。無派閥ながら何度も総裁選に挑戦している高市議員含めて、次の総裁選びが激化しそうだ。
そもそも、故安倍総理がなくなって１年半、派閥の長が決まらなかったのがおかしい。単に無理に選べば分裂するとの危惧かと思ったのですが、ひょっとして誰かが捕まるかもとの懸念があったのでは？運悪く選んだ人が逮捕されると困るので、代表選考を先延ばしにしたのでは？まあ、ご心配は無用ですね。ごっそり幹部５人衆全員捕まりそうですから。
*1：次の首相になってほしい議員ランキング！3位河野太郎、2位小泉進次郎を抑えた1位は？【自民党編】（女性自身） - Yahoo!ニュース
