いよいよ今週末、自民党総裁選が告示される。市民連合のよびかけで、立憲・共産・社民・れいわの4党の共同政策が発表されているが、
◇志位委員長:結党以来の政権奪取の機会がきた。
◆枝野代表:共産党との連立は考えられない。
というちぐはぐさで、とても自公政権に対抗できるまでに育ったとは思えない。だから、どうしても「コップの中の戦争」と揶揄される自民党総裁選に注目が集まる。
1年以上にわたり全米を巡る一大キャンペーンを繰り広げる米国大統領選挙、これに一番近いものを日本で探すと自民党総裁選になる。今年は「COVID-19」禍でもあるから、全国を巡る演説ツアーはないかもしれないが、20年前の小泉候補が「自民党をぶっ壊す」と絶叫した選挙は、いまでも覚えている。
3名の候補者が名乗りを上げ、その政策構想は出そろった。
・河野候補「雇用重視、企業に減税」
・岸田候補「中間層への配分重視」
と日経紙は見出しを付けた。
突破力が魅力の河野候補は、意外なほどモデレートな政策構想。現職閣僚ゆえ、あまりとんがった発言(例えば「ぶっ壊す」)がしづらいこともあるかもしれない。高市候補は「タカ派」とされるが、国際情勢への危機感は的確で安全保障関連の政策はうなずける。ただ国内の選挙では、外交・防衛はあまり重視されないのが恨み。岸田候補は1年前の総裁選にも立候補、成長戦略修正を唱えた書籍も出版していた。
総裁選向け緊急出版 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)
今回は、コロナ難民ゼロ・党役員任期制限なども加え、修正資本主義から一歩進んだ「新自由主義の排除」まで進めたのが目新しい。
各候補自信のある「攻めの政策」を出すのは当然だが、自民党総裁=日本国首相であることから、いろいろ「踏絵」を踏まされることになる。得意ではない分野や過去の発言を捉えられて「守りの政策」を表明しなくてはならないこともある。代表的なのは、
・原発どうするか、ゼロならどうやってエネルギーを賄うか。
・皇室継承問題をどう考えるか、女性天皇・女系天皇・旧皇族復帰等。
・党是としての憲法改正に取り組む姿勢は。
さらにキングメーカーの気配もある安倍元総理の顔色を見ながら、もりかけ問題等の再調査も話題に上った。僕としては、各候補の「攻めの政策」を中心に公開討論をたくさんやってほしいと思います。