Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

日本にもあるリボルビング・ドア

 「川に落ちた犬」は別として、メディアがいくら叩いても許される業種がある。一つには大企業(特に幹部)、もうひとつは官僚である。ある種の芸能人も、3番目に名を連ねるかもしれない。これらの業種は、一般大衆からは「いい目を見ている」と見られていて、

 

・良いことをしても、当然と受け止められ

・瑕疵でもあれば、一斉に糾弾される

 

 運命にある。霞ヶ関の特にキャリア官僚は、そのようなバッシングに会いやすいうえ、民間に比べれば給与(少なくとも現役時代)は不十分、長時間労働は当たり前の環境で仕事をしている。厚労省OBの千正康裕氏は、著書「ブラック霞ヶ関」でその実態を告発している。

 

本当の「霞ヶ関改革」とは? - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

    

 

 キャリア公務員の希望者が減り、若手官僚も早期退職も増えていることから、霞ヶ関全体は危機感を募らせている。このような記事まで出るほどだ。

 

「そして誰もいなくなる」日本の官僚|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

 

 欧米では「リボルビング・ドア」があって、官民の間を往復する人が少なくない。翻って日本は・・・と嘆く有識者もいるのだが、日本にもそれに類したものはある。確かに「入省年次」を重んじる伝統は残っているし、一旦辞めると復帰は容易ではない。しかし、

 

・民間から行政府やその外郭団体への出向

・行政府からの民間企業への出向

 

 は、近年増えている。僕自身どちらのケースも大勢知っていて、現役時代には総務省国交省・日銀からの出向者を同時にチームに加わってもらった経験がある。府省の人と思って付き合っていると「本日で親元に戻ります」とメールを貰って、初めて所属企業を知ることも多い。

 

 この記事にあるように「AI活用」をすれば効率向上するでしょうし、詳細な専門知識の補完もシステムがしてくれます。加えての民間活用で、さほどの問題を起こさず少官僚化は可能と思うのですが。