Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

校正作業・・・何かに似ている

 この休日は、今春に出版される予定の書籍の校正をしていた。といっても僕一人の名義の書ではない。サイバーセキュリティの手引書のようなものを書こうかという話があったのは、去年の春。僕も含めて、この分野でいろいろな話をしている人たちが集まって、一人では一冊の書にまで持っていけない主張を、11人で共著する形でまとめようという話になった。

 

 個人情報保護法に詳しい弁護士、コンプライアンスが専門の監査人、海外の有力なソリューションやサービスを国内で販売している技術者、デジタル変革の経験深いコンサルタント、サイバー保険の専門家などが割り当てられたパーツを書いて原稿を持ち寄った。

 

 原稿を通読したところ、何ヵ所か重複がある。用語の説明をほとんどしていない人も。一般の人には難しい専門用語や業界特有の略語を多用する人もいる。出版社の人から全体監修を依頼された僕ともう一人、合計3人で編集会議である。

 

        

 

 骨格を固めたところで、細部の校正に入る。誤字脱字、用語の不統一、脚注の粒度などを時間をかけてチェックしていった。しかし何度か見直しても、その度に気になる点は出てくる。校了予定日まであと何日・・・と数えながら読み返した。このブログのように、誤字脱字が見つかったら公表後でも手直しできるのが、デジタル文書のいいところ。一旦印刷に出してしまったら、もう修正はできないのだ。

 

 その緊張感からか、寒さのせいか、毎朝計る血圧が10ポイントほど高くなってしまった。「これって、昔味わったことがあるぞ」と、ある朝気付いた。そう、プログラムを書いていたほんの短い期間(入社間もないころ)の、デバッグと呼ばれるプロセスに似ている。

 

 いくら叩きだしたつもりでも、プログラム(最近はコードという)に不良はつきものです。今では、不良を突いてサイバー攻撃をかけてくるヤカラも多くなりました。自分の作ったプログラムが、現時点で生きていないのが救いですね。