Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

アンカレッジ?それともドバイ経由?

 英国が、全ての「COVID-19」感染対策措置を撤廃するという。日本に置き換えれば現在の2類の感染症分類を、通常のインフルエンザと同じ5類にするということ。いくつかの国がこれに追随すると思われる。少なくとも次のバカンスシーズンには、欧州中心に人流を通常化しようとするだろう。

 

 僕ら夫婦も、この2年間全く行けていなかった海外旅行を再開できるかもしれない。またローマの「EATALY」にも行きたいな、ウイーンの街を歩きたいなと思っていたのだが、ウクライナ紛争で新しい障壁が出てきてしまった。

 

 今回のロシアのウクライナ侵攻は、全く容認できるものではない。中国・インドは沈黙しているが、当然賛同もしていない。その他多くの国は非難の声を上げていて、いろいろな流通が止まり始めた。

 

・人についてはビザ発給停止や、帰国勧告

・ノルドストロームなどの貿易流の停止

・「SWIFT」からの排除など金融制裁

 

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 人流・物流・金流のすべてにカベが立っている。インターネットはつながっているようで、情報流だけは止まっていないが、むしろ「サイバー攻撃」に利用される弊害の方が多いかもしれない。人流・物流が止まるから、当然ロシアと非難している国の間の列車や航空機、船舶の往来はほとんどなくなるだろう。

 

 現に欧州各国はロシアの航空会社の自国乗り入れを禁止、報復としてロシアもこれらの国の航空会社に同様の措置をとった。加えて、ロシアは欧州各国の航空機の上空通過を禁じた。まだ日米の航空会社は上空通過が出来るようだが、それも早晩止まるだろうし、安心して飛ばせるようにも思えない。

 

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 思い出したのは、米ソ冷戦時代。日本からの欧州便は、アンカレッジ経由が主流だった。もちろん僕は経験がない。それがソ連崩壊でシベリア上空が飛べるようになり、欧州便の所要時間は数時間短くなった。

 

 3年ほど前、マドリードバルセロナ・ローマに旅行する際、ドバイなどを経由した便を使った。豪華な内装だったが、料理がハラル対応だったし、乗り換えに5時間近くかかるなど「日系航空会社の直行便があれば・・・」と切実に思った。

 

 今回の紛争が早期に決着してくれればいいのだが、紛争が落ち着いても対ロシア制裁が続き上空通過ができないとすると・・・。せっかく「COVID-19」禍が終わっても、海外旅行のハードルが上がってしまう。うーん、これは僕ら夫婦には困った事態です。