「大人」の定義が、従来の20歳以上から18歳以上に変わりつつある。これから18歳・19歳の人達も総選挙や首長選挙、地方議会議員選挙に行くのだな~などとぼんやり考えていた。それにしても、どの政党もお金を持っていて選挙にも行く高齢者ばかり見て政策アピールしてるよね。若い人が投票したい政党ってあるんだっけ。
ところが思わぬところから「大人=18歳以上」に対して問題が噴出してきた。それは「裁判員制度」。
裁判員「20歳→18歳」引き下げ、知っていますか? 有志弁護士が「議論が不十分だった」と批判 - 弁護士ドットコム (bengo4.com)
この記事によると、2022年4月から裁判員(選挙の有権者から選ぶことになっている)も18歳から選ばれることになる。被告人も18歳から少年法ではなく「大人」として裁かれることになるから、
「高校生の被告人を同じ高校生の裁判員が裁き、死刑宣告をするかも」
という危惧があるということだ。これでもいいのかというのが、弁護士さんたちの投げかける疑問。こういう言い方をされると、つい「まずいでしょう」という気持ちになるのだが、ちょっと待って欲しい。
裁判員制度というのは、司法の専門家だけではなく一般市民の感覚を裁判に導入しようというのが目的。18歳の高校生だって、一般市民として認められる(選挙権がある)のなら、当然裁判員になれるとは考えられないのだろうか。
・18歳では社会経験が不十分
⇒ では何歳ならいいのか?18歳の感覚も市民を代表するものではないのか?
・18歳に「死刑判決」のような重い責任を負わせられない
⇒ そもそも何歳でも専門家でない人が「死刑判決」を出すことは負担。しかし市民の責任のひとつだから、とやってもらっているのではないか?
もちろん自分で殺すわけではないが「死刑判決」を出したという経験は、裁判員にある種のストレス症候群を引き起こす可能性はある。だからこそ1人の責任を負わせないように、12名の合議制としているはずだ。組閣ではないが「老・壮・青」のバランスで、有罪か無罪か/量刑はどのくらいかを議論する、その経験も決してマイナス面だけではないだろう。
ルールはルールとして、裁判員全員18歳などという無茶な運用をしないようにすればいいのではないでしょうか?一律18歳裁判員はNG、などと言わないで欲しいのですが。