今週の衆参補欠選挙は、与党の1勝1敗。ただいずれも与党側の議席だっただけに、引き分けとの判定はできない。低迷する支持率をなんとか挽回して、年内に換算総選挙に持っていきたい岸田総理だが、それには3段ロケットくらいが必要だと以前申しあげた。
秋の政局、もう止まらない - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)
しかし、この時予測したロケットのうち2つは実施したものの、
・第一段の内閣改造など人事 「ドリル優子」など想起させて不発
・第二段の旧統一教会解散請求 細田元議長会見不評などで「政治と宗教」を思い出させてしまい逆噴射
の次第で、支持率回復には程遠い。その結果が、与党地盤での苦戦につながったと思われる。あわてて「所得税減税」を打ち出したものの、自民税調会長の「1年が常識的」発言でこれも逆効果。
噂では北朝鮮の拉致問題で何らかの進展があるともいい、それを裏付けるようにメディアが特集番組を組んだり、帰国した被害者や家族会のインタビューを放映したりしていた。しかし、政治環境がこうなってしまうと「何らかの進展」くらいでは世論は高揚しないだろう。
立憲民主党の支持が増えているという気はしないが、維新の会や参政党が地方選で実績を積み、百田氏らの日本保守党が人気を集めている。元明石市長泉氏の動きも気になる。特に日本保守党は未知数ながら、自民党支持者の保守層をある程度侵食するだろう。自民党右派が割れて保守党や維新の会に流れれば、一気に(欧州などで見られる)多党乱立、連立の組み方次第でどうなるか不透明・・・の状況になってしまう。
環境原理主義を掲げる緑の党を連立内に持つゆえに、独ショルツ政権はエネルギー政策に苦労している。地方選挙では極右勢力が伸びてきた。イタリアはすでに極右政権である。
いろいろ批判はあれど、この10年余り自公連立政権は安定していました。それが崩れるかもしれない・・・そんな予感がしてきましたよ。