先日の函館旅行で、人々を人力車に乗せて観光サービスをするお兄さんたちの会話を漏れ聞いた。
「・・・というわけで、7月は商売はあがったりだ」
と聞こえた。確かに往時よりは(特に中国からの)団体客が減っていて、インバウンドは個人客が中心。リピーターが多い傾向で、物珍しい何かには惹かれない傾向がある。それでも「あがったりというほどでもないのだろうに」と不思議に思っていた。謎が解けたのは、この記事を読んでのこと。
「7月に日本で大災害が起こる」「地震か、津波か…」――ネット上を騒がせる大災難の"予言"。もし外れたとしても、素直に喜べないワケ | 不安な時代、不機嫌な人々 | 東洋経済オンライン

ある漫画の発信だが、2025年7月5日に東シナ海で大地震が起き、日本列島は大津波に襲われるという「予言」である。これを信じた、中国・香港・台湾・韓国の人たちが、日本への旅行を7月にはしないということらしい。
それだけ函館(だけでなく日本のインバウンド)が、これらの国に依存していたことが良くわかる事案である。ただ地震予知は未熟な研究課題で、日取りまで特定して被害予測ができる段階にはない。事実上の「偽ニュース」と言えるだろう。これに似た話題としては、少し古いのだが<ノストラダムスの大予言騒ぎ>が思い出される。
「7月5日」津波予言で思い出す「ノストラダムスの大予言」 「人類滅亡」予測が外れた「五島勉」氏は「子供にショックを与えて申し訳ない」(全文) | デイリー新潮
僕が高校生の頃の大騒ぎで、自分たちが天寿を全うできないとの焦燥感にかられたものだ。一部の若者が自暴自棄になる有様を見て、推理作家の高木彬光氏がかの予言を原語にもあたって精査し、五島勉氏の主張は誤りだとの意見を出版している(*1)。
さて、その日がやってきました。神ならぬ身の僕には分からないことですが、大地震・大津波は来るのでしょうか?まさかね。