先月、<ネイビー犯罪捜査班:NCIS>の本家で、20シーズンに渡って検視官「ダッキー」を演じてきた俳優、デヴィッド・マッカラムが亡くなった。享年90歳、老衰だったという。
『NCIS』ダッキー役デヴィッド・マッカラムをギブス、トニー、ジミーらが追悼 - 海外ドラマNAVI (dramanavi.net)
1960年代のTVドラマ「0011ナポレオン・ソロ」で、主人公のソロ(ロバート・ボーン)の相棒役でロシア人のイリア・クリアキンを演じたのを子供の頃よく見ていた。男臭くキザなソロに比べ、中性的でちょっとシャイな好青年の役どころだった。当時もしゃれた台詞が多かったような気がする。
海外出張が増えた2010年代、長いフライト上のお楽しみは<NCIS>を数編見ること。特にワシントンDC便には必ずあったので、英語に耳を慣らすためにも必ず2度以上見た。それでこのシリーズを好きになったのだが、懐かしかったのがダッキー検視官。
確かに老けたが、乱暴者の国の首都で英国(スコットランド)紳士のスタイルを貫く演技に結構感動した。シリーズが始まるとき、すでに70歳前後。それでも20年間準主役を張って、230余りの巻に出演している。コーヒーやバーボンを飲むギブス捜査官を相手に、紅茶やワインを飲みながら冷静な心理分析で助言するシーンは忘れられない。チームがピンチの時に、ほっとするような(上品な)ジョークを言うこともあった。
「COVID-19」禍でフライトに乗れなくなってから、DVDを買ってきてシーズン12まで見た。よく聞いていると、彼だけ英国風の話し方なのも分かってきた。今後発売になる残りのシーズンも必ず見るつもり。死ぬまで現役の俳優を努めるのは、とても稀有なこと。長い間、お疲れ様でした。