Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

夢の夜行列車だと思うのだけれど

 欧州各国ではワクチン接種が進んでいることから、夏の行楽シーズンになって「ワクチンパスポート」を発行、自由な観光客の往来を促進し始めている。特に暗く長い冬に閉じ込められる北方の人達は、一斉に「バカンスだ~」とばかり南へと繰り出す。僕ら夫婦も欧州の旅行は大好きなのだが、今のところはBS放送の旅番組を見てガマンしているところ。

 

 特に北欧ノルウェーから地中海のシチリア島まで、欧州を縦断する列車旅の番組は面白かった。そう、昨今は「飛び恥」とも言われてCO2消費の激しい飛行機を嫌い、列車で移動することが富裕層の間でも流行なのだという。僕も列車は大好きで、昔は長距離列車、夜行列車に好んで乗ったものだ。

 

 ところが今は日本国内には、豪華列車こそいくつかあるが、夜行の特急列車はほとんどない。僕らとしては、かつて函館に行くために「北斗星」に乗ったのが最後の体験だったことになる。残念に思っていると、こんな記事が目に留まった。

 

実際に検討された「夜行新幹線の定期運行」なぜ実現せず? 寝台新幹線も造られたが… | 乗りものニュース (trafficnews.jp)

 

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 新幹線軌道を使う夜行列車の計画があって、実際に寝台車両の試作もされたという。今は新幹線も方々に延び、上手くつなげば「函館(将来は札幌)~鹿児島」のような運行も出来るかもしれない。ただこの記事によると、2つのネックがあって実現していないという。

 

1)夜間走行の騒音

 確かに東海道新幹線が開通したばかりの頃、名古屋の南部で騒音公害訴訟が起きた。清水一行作「動脈列島」は、その事実を下敷きにした社会派ミステリーだった。でも多くの路線は市街地を外れたところを走っているし、この記事に言うほど速度を落とさなくてもいいような気がする。

 

2)夜間の線路メンテナンス

 これは在来線も同じこと。記事にあるように、上下線を交互利用するなどの工夫で、対処は可能だろう。それこそ自動検知車輛やドローンを活用することも、難しくはあるまい。

 

 「川勝知事の通せんぼ」で2027年の中央リニア新幹線の開業が難しくなった今、新しい鉄道のアイデアは貴重です。JR各社さんには、ぜひとも前向きに「夜行・寝台新幹線」のことをご検討いただきたいものです。