Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

喧騒とする街での接種

 ドイツからベルギーにかけて、ライン川流域の広い範囲に大洪水が起きている。日本の川と違い、大ドイツ平原に流れる川は標高差が少ない。ライン川の源流であるボーデン湖にしても、標高は400mくらいしかないはずだ。そこから大河が北海にまで流れてゆく。フランクフルトという街の名前の由来は、フランク人がライン川の大きな支流であるマイン川をあるいて渡る浅瀬(フォード)のところという意味。いかに浅くて大きな川が流れているかを理解できよう。

 

 かつてドイツで年間の1/4を過ごした年、ドイツの川には堤防らしきものが見当たらないのに驚いた。今回の大洪水は1ヵ月の降水量の2倍が一度に降り、その低い堤防を越えてしまったものと思われる。ニュースにいうコブレンツやプファルツという町の名前は、憶えているから余計に心が痛む。現地では100年に一度の洪水だと評され、1,000名規模の死者・行方不明者がいるという大惨事だ。

 

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 洪水は西日本や中国でも起きているから、世界規模の気候変動の影響だろうと思う。一方で熱海・伊豆山の土石流災害は、どうも人災のようだ。神奈川県より静岡県の方が産業廃棄物の投棄やその環境作りが容易らしく、首都圏方面から流れてきた残土や廃棄物が今回の土石流の発端らしい。

 

 まだ行方不明者捜索は続いていて、街中には各地からの応援の自衛隊・警察・消防の車両が目立つ。そんな喧騒と梅雨明けの猛暑の中、僕は熱海市役所の別庁舎にやってきた。庁舎の裏はかつて古い旅館のあったところ、今は更地になり市の持ち物になっている。バス停前には公共スペースがあるのだが、今はそこにも支援部隊の物資が置かれている。

 

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 今日が僕の2度目の「COVID-19」ワクチン接種である。庁舎に入ろうとすると警備の人に「場所が変更になりました。この先の○○プラザです」と言われた。前回の病院ではちょっと戸惑ったが、今回は案内する人も慣れてきたのか極めてスムーズにすべてが進んだ。エレベータで一緒になったご婦人は、接種場所が変更になったことについて「庁舎は土石流災害で大変なんでしょうね。あちらが優先ですものね」と仰る。

 

 災害で大騒ぎなはずの市役所や関係者の人達、それでもワクチン接種を予定通り進めてくれているのは有難い限りです。家内の指示通り、帰路にスポーツドリンク500ml(ワクチンの体内循環促進になるらしい)を呑んで、早々に帰りました。