Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

「COVID-19」のせいだけではなく

 とうとう、東京2020オリンピック開催の週になってしまった。2ヵ月ほど前までは、「開会式?冗談だろう。いよいよインド選手団の入場です・・・とアナウンスして誰が歓声を上げて拍手するんだよ」などと冗談交じりに言っていたのだが、目前までくるとそんな軽口も叩けない。ほとんどの会場は無観客となったが、それでも大会関係者・メディア・ボランティア・スポンサーなどは出入りするので、確実に「人流」は増えると医療関係者は身構えている。

 

 そもそもこんな暑い時期にオリンピックをやるのは何故と言えば、主として米国のメディアのコンテンツが「夏枯れ」だから。本来北半球なら秋がベストシーズン(前の東京オリンピックは10/10開会だった)だが、この時期はフットボールもバスケットボールも最盛期という次第。商業化されすぎたオリンピックへの関心は、僕の中ではとっくに冷めてしまっている。

 

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 多くの会場が無観客となる中で、宮城県の村井知事と静岡県の川勝知事は「有観客」を掲げて頑張っている。え、静岡で何をするんだっけと思ったら、伊豆地方での自転車競技だった。その伊豆地方、玄関口の熱海市伊豆山の土石流災害の影響は、まだ収まらない。かろうじて熱海ビーチラインが開通して小田原方面からの交通は、やや改善された。

 

 被害を受けたのは一部地域なのだが、避難所となっているホテル、頭上を飛ぶ取材ヘリ、各地からの警察・消防・自衛隊の応援車輛と、騒然とした雰囲気は街の中心部にも残っている。シャッターの閉まった熱海銀座近くで、総務省消防庁(本庁)の救急車をみかけた。

 

 先週、熱海市の海水浴場は今年はOpenしないとの発表があった。昨年「COVID-19」の緊急事態宣言下でも海水浴はできたのに、今年は海の水質の問題もあったのだろう。また、海上を行方不明者捜索の船が行きかうせいかもしれない。

 

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 首相が視察に来るくらいの被災地ゆえに、異常のないエリアでも旅館・ホテルのキャンセルは増えている。行方不明者捜索の傍らで、観光気分にもなれまい。夏の恒例行事の花火大会も当面休止とのこと。この街のワクチン接種は順調で、マンションの多くの人はすでに2回接種済み。皆さん元気だし、オリンピックはあるのだけれども、ちょっと寂しい夏になりそうです。