Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

台湾海峡海戦の可能性

 北朝鮮弾道ミサイルを発射し「自衛権の範囲内だし、文句言うなら何らかの措置をとるぞ」と脅している。実際38度線は「休戦ライン」、今も戦争中なわけだ。しかし朝鮮半島のリスクは、そんなに高くないと僕は思う。それよりも、台湾の方が危険度は高いはず。中国政府による新疆ウイグル、香港への弾圧は激しさを増していて、その模様が広く報道されるようになってきた。

 

 その次と言ったら、やはり台湾海峡になるのではないかと思う。米国のインド太平洋軍の司令官の「中国の台湾侵攻は6年以内に起きる」とする発言は、中国の脅威を強調して「もっと予算を頂戴」ということかもしれないから割り引いて考えるとしても、米軍ではその場合の戦闘シミュレーションは充分繰り返しているだろう。

 

 このところ、中国海軍の増強振りは著しい。航空母艦も充実させ水陸両用部隊も整備した。額面通りの戦力なら、台湾侵攻は不可能ではない。ただ大陸国家中国が、本当に海洋戦力を上手く使えるかは微妙だ。130年前にも、東洋最大の装甲艦「定遠」「鎮遠」を持ちながら、小国日本の海軍に敗れた。

 

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 現在も航空母艦戦力の運用にかけて、米国とは天地の差がある。ただ航空母艦を中心とした機動部隊が海洋戦力の主力となって3/4世紀、そろそろ主力交代の時期でもある。航空母艦は撃たれ弱い艦種だし、危険物を一杯積んでいる。これを先制攻撃で叩くことができれば、米軍の制海権・制空権は維持困難になろう。

 

 潜水艦の攻撃というのも候補だったが、それを防ぐために護衛艦艇が多数配備されている。となると次の候補は大量のドローンの自殺攻撃か、超高速弾道弾くらいだろうか?もちろん米軍も防御兵器として、ビーム砲(拡散ビーム!?)の研究をしていると、ある軍事専門家から聞いた。それらの何が使われたのかは不明だが、米国ランド研究所のシミュレーションでは、

 

・台湾空軍は数分で全滅

・米国艦隊と航空機は長距離ミサイルに阻止される

 

 と言っている。このシミュレーションが正しければ、中国海軍は易々と台湾上陸作戦を果たせるだろう。僕が気になるのは、これにサイバー空間での戦闘が含まれていたかどうか、その前提や結果はどうだったのかということ。

 

 仮に中国の長距離ミサイルが「海戦の主力」になったとしても、サイバー攻撃で反転して天安門に向かうようでは困るはず。そこまで考えたシミュレーションを、誰か見せてくれませんかね。