Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

<Global Britain>の行方

 最近英国に関する情報で、気になるものが多い。メーガン妃の暴露話などには興味がないのだが、対中国強硬路線だけでなく軍事力強化の傾向が見られる。特に現在180発ある戦略核兵器を220発+αに増やすという報道は、明らかに中国の核戦力増を意識したものだ。英国としては、中国に意識してもらう「仮想敵」になるには180発では足りないという事だろう。

 

 「Brexit」で欧州大陸との関係が薄れた今、「QUAD」加入を打診するなど英国の国家戦略はインド太平洋重視になってきている。その関係の話を聞ける、いい機会があった。もう1年半前になるが、日英の有識者の毎年行われる会合に、デジタル政策の話をするため同行させてもらった。その会合は海外出張NGになって中断していたのだが、今年になってビデオ会議で1テーマづつ何度か開催されることになった。今回のテーマは「Global Britainの行方」で、僕も傍聴させてもらえた。

 

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 この言葉は、欧州を離れた今、大英帝国は再び地球規模に視座を移すというもの。ただ「Pax Britain」の時代とは様相は異なる。英国のGDPは世界6位にまで後退、金融等サービスに強みはあるというものの、単独で覇を唱えることはできない。そこで、日英の有識者が登壇し、次のような意見を述べた。

 

・英国政府の現在の方針は、中規模国(日英印等)が手を携えて国際社会で行動することが重要と言っている。そうしないと大国に振り回される。
 
・英国のEUとの貿易量は大きい、対日本の20倍、対米国の3倍ある。米国とのFTA交渉は難しい。CPTPPには期待しているし、米国がTPPに入ることも期待している。
 
・日英協力の中には、米国新政権を国際社会に呼び戻すことが入っている。
 
・英国は金融はじめサービスは強い、DATA(Intelligence?)も強い。
 
WTOが機能していない今、英国のCPTPP加入は自由貿易圏拡大に大きな意味を持つ。

 

 議論の半分は、CPTPPに英国が入ることの意義や課題についてだった。中規模国の連携については全く賛成。Intelligence大国でもある英国は、日本にとっていいパートナーとなるはずだ。

 

 そういえば先日の英国大使館主催のサイバーセキュリティセミナーでは、日本産業界の人が「120年前の日英同盟」を引き合いに出していましたね。期待しましょう。