Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ゴルバチョフ氏こそ「国連葬」に

 ソヴィエト連邦最後の書記長、ミハエル・ゴルバチョフ氏が亡くなった。享年91歳、平均寿命50歳代のロシア人男性の中では、とびぬけた長寿だった。米ソ冷戦を終わらせ、東西ドイツ統一への道を拓き、世界平和をもたらした人だった。ロシア国内では「大ロシア帝国復活」の気配もあり、偉大な政治家だったのに評価が分かれているようだ。

 

 日本では安倍元総理を「国葬」にするかどうかで揉めているのだが「そんなの小せえ、小せえ!」。ゴルバチョフ氏こそ「国連葬」に値すると思う。彼の登場以前にも、ソ連を中心とするワルシャワ条約機構各国は疲弊していた。それでも欧州大陸における地上戦力や、世界を覆う戦略/戦術核兵器の能力は高かった。

 

    

 

 当時、ウォー・シミュレーションゲームにハマっていた僕は、現代もののゲームもいくつか買った。ドイツ南部の<フルダ峡谷>を抜けてくるソ連戦車隊や、黒海や地中海で暴れ回るソ連艦隊、大西洋深くを侵攻するソ連原子力ミサイル潜水艦などと、自宅のテーブル上でコマを並べて闘ったものだ。

 

 もしゴルバチョフ氏が登場せず、冷戦が続いていたらどうなっていただろうか?仮説としては、

 

◆困ったソ連軍が暴発、世界を巻き込む核戦争に

◇21世紀までソ連共産党体制は続き、その後中国とくっついて冷戦継続

◆21世紀になって東欧諸国が離反、ソ連も内部崩壊して液状化

 

 くらいかな?あと10年、米国にとっての脅威がソ連であってくれたら、米国は「経済侵略」を続けている日本に注意を向けるのが遅れたかもしれない。ソ連がいなくなったから、米国は次のライバルを(短い期間)日本とみて、半導体交渉などを強化し圧力をかけてきたのだから。

 

最大の脅威は日本の経済力 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 ソ連を解体した政治家ゴルバチョフ氏、同時に「日本の栄華」もぶち壊したのかもしれませんね。