Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ワクチン接種管理のアプリ

 「COVID-19」騒ぎ収束の切り札とされるワクチン接種、河野大臣のもとで準備が進んでいるが、当然のこととして問題は続々出てくる。6人用のアンプルから5人しか接種できないというのは、世界中で奪い合いの貴重品だけに大きな問題。無駄遣いする国なんかに回すな、という国際世論が起るかもしれない。

 

 各自治体での接種設備整備・医師の確保・副反応対応な問題は山積みだが、僕はワクチン接種管理をどうするのかについて興味を持っている。2回の接種の間に転居した場合はどうやって両自治体で情報管理・共有するのかなど、考えないといけない事は多い。マイナンバー利用が当然だと思うが、通知カードすらどこかに行ってしまったという人のナンバー確認をするなら、例えば運転免許証とナンバーの紐づけが必要。

 

 国会では野党から「マイナンバーが中国に流出した!」と追及されているし、このナンバーをどのように使うか、頭が痛い。そもそも「見えないナンバー」にしたのが間違いだとは思うが、いまさら言っても急場には役に立たない。

 

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 それでも接種管理システム実用化は急ぐので、デジタル政策に詳しい議員を中心に気鋭の人達が集まった特別チームが検討をしていると聞いてはいた。今回、このシステムを新鋭ベンダーが受注したとの報道があった。

 

新型コロナ: ワクチン接種管理システム 新興企業が3.8億円で開発: 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

 大手のITベンダーを抑えての受注と言うのを歓迎する向きもある。競争入札などという手間をかけず随意契約にしたのも、AWSクラウドサービスを使うというのも、僕はいいと思う。このシステム開発、期間が2週間という報道もあって、それだと大手ベンダーは受注できないだろうとも思う。出荷検査の期間だけで2週間はかかるだろうから。急ぐのはわかるが、品質の安定も大事。先の「COCOA」の例も、急いだためと発注側のリテラシー不足が原因と思われる。上記の記事にあるように「Social DX」の試金石となる案件だが、それにしては2週間は短い。

 

 いずれにしても初めて開発するシステム、システム自体はアジャイル開発できても、思わぬ使い方をされるケースを考えていくと、後から仕様変更が一杯出てきそうに思う。「走りながら考える」のも一長一短ということですね。韓国人の言う「パリパリ」では、危うい面もあるのです。