Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

もう一つのマイナンバー

 特別定額給付金、一部の自治体では給付が始まっているようだが僕のところにはまだ振り込まれていない。申請書が送られてきて、即日返送したのだが・・・。僕はマイナンバーカードは、電子行政に関わっていいたこともあってもちろん持っている。それでも今回オンライン申請をしなかった理由は、きっと混乱を起こすと思っていたから。

 

 Newsで見るとオンライン申請されたものも全てプリントアウトして、手作業で仕分けしている。これではミスも起ころうというものだ。現にいくつかの自治体では二重払い、三重払いが発生している。何度もオンライン申請したり、オンライン申請した上で郵送でも申請した住民にも問題はあるが。

 

 混乱は別の「申請」でも起きている。雇用調整助成金はオンライン申請が原則、これは対象が法人だからいいかなと思ったら、零細企業のなかにはそれができないケースもあるとのこと。また一斉に申請を受け付けたばかりに、システムがパンクしてしまった。これなどは需要予測も見積もりミスなのだが、非常にバースティな現象なので、巨大なシステムを作るわけにもいかなかったのだろう。であれば、1日あたりの申請の数を事前に制限する(業種ごとに申請できる曜日を決めるとか)ことが必要だった。

 

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 その雇用調整助成金申請システムが、今度は「個人情報流出」でストップしている。原因は申請企業に振るID番号を誤って二重に発行したことらしい。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020060500866&g=eco

 

 この記事を見て、どうしてこんなことになったのか理解できなかった。というのは、マイナンバーの法整備をしたときに個人だけでなく法人にもユニークな番号(ID)を定めたからだ。当時からマイナンバー関連の報道のほとんどは個人番号についてだったが、実は僕らが期待していたのは法人番号の方なのだ。

 

 ある大手企業では、事業部門毎に納入業者やお客様企業に番号を振っていたのだが、これの統一によってビジネス効率がぐっと増している。同じ効果を国全体で期待しての法人番号導入だったのに・・・。

 

 雇用調整助成金申請システムが、独自に新しいIDを振ったのか、既存法人番号を使いながらミスをしたのか?一度関係者に事情を聞いてみたいと思います。