Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ムスリムを葬る場所の問題

 欧州や英国での右派躍進は、移民問題が市民の重要関心事項であり、右派が移民排斥を訴えていることが大きいと思われる。英国やドイツのムスリム人口は6%を越えていて、宗教的人種的コンフリクトが増えている(*1)。過激なものでは、先月ゾーリンゲンで7名の殺傷事件を起こしたISISの26歳の戦闘員のようなケースもある。

 

 日本では、ムスリム人口はまだ0.2%を越えていない。それでも大都市にはモスクがあって、神戸のものは1935年に開所している。宗教が禁じられている共産党支配の中国では、新疆ウイグル自治区のモスクが取り壊されていると聞く。韓国でも、市民がモスク建設に反対して抵抗している(*2)ようだ。

 

    

 

 日本ではムスリムが集団生活をして、市民が困惑しているとの報道はあるが、モスク排斥のようなものはないと思っていた。しかし、モスクではないが墓地については、こんな記事があった。

 

イスラム土葬墓地建設「断固反対」の安部氏が初当選 大分・日出町長選「将来リスクある」 「移民」と日本人 - 産経ニュース (sankei.com)

 

 大分県の町で、町長が町有地をムスリムの土葬用地に払い下げようとして、反対派の県議に選挙で敗れたというもの。調べてみると、

 

・日本は火葬が基本だが、ムスリムは火葬されると戻る肉体が無くなるので困る

・日本の法律は土葬を禁じてはいないが、永代所有権がないと埋葬できない

 

 ので、日本で亡くなったムスリムを土葬するハードルが高い。1件1件理解してくれる寺院を探しているらしい。そこで集団埋葬できる場所をと考えたのだろうが、住民が待ったをかけたというわけ。

 

 昨年度日本で亡くなった人数は約160万人でした。そのうちの0.2%だと3,200人になります。それだけの墓地はどうしたのでしょうか?これから、どうすればいいのでしょうか?

 

*1:欧州の排外的ポピュリズムと日本 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

*2:モスク建設反対、豚で嫌がらせ 韓国大邱、住民が約1年間(共同通信) - Yahoo!ニュース