Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

欧州を新たな妖怪が徘徊している

 マルクスエンゲルスの共著「共産党宣言」には、冒頭「欧州を妖怪が徘徊している。共産主義という妖怪が・・・」というフレーズがある。この言葉を思い出させる状況が、ドイツなどで起きている。その新しい妖怪とは、テロリズムである。

 

 今年は世界中で選挙イヤー。米国やロシアの大統領選挙に注目が集まるが、欧州議会選挙や各国の地方議会選挙も大きな意味を持つ。選挙が迫るにつれ、議員候補者や市の支援者がヒートアップしてくるのは当然だが、市民の関心も高くなり、社会全体の「体温」が高くなってくる。

 

 このところ、特にドイツでだが、政治家が暴行を受けるケースが頻発(*1)している。銃器こそ使われていないが、殴られて重傷を負ったケースや、自宅が放火されたケースがある。

 

        

 

 そしてついにスロバキアで、首相が撃たれて重傷を負う事件が発生(*2)した。腹部を撃たれているようで、容体が心配される。フィツオ首相はポピュリストの傾向が強く、親ロシアと言われている。移民排斥の主張をしていて、市民を意図的に分断して選挙を優位に戦えたのだろう。

 

 ドイツの政治家暴行事件も、市民の分断が主原因という。対立が激しくなって、ついには暴力に訴えるようになったと見られる。であれば、他の国でも同じようなことがおきても不思議ではない。

 

 新しい妖怪テロリズムに怯えて(良識派の)政治家の腰が引けてしまうと、別の勢力が伸長してきて国の将来を誤るというのは、大正デモクラシーから5・15事件、2・26事件を経て軍部専横にいたった日本の歴史を見ても明らかだ。

 

 WWⅠのきっかけは、オーストリア=ハンガリー帝国皇太子の暗殺。WWⅡのきっかけは、ナチスドイツのチェコスロバキア併合でした。今回のスロバキア首相暗殺未遂事件も、何かを暗示しているような気がします。

 

*1:アングル:ドイツで政治家標的の暴行事件急増、背景に社会の分断 | ロイター (reuters.com)

*2:容疑者は「大統領選直後に決意」 スロバキア首相銃撃、容体安定 | 毎日新聞 (mainichi.jp)