Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

記念艦「三笠」の艦上で

 4年半前、横須賀リサーチパーク(YRP)で開催されたサイバーセキュリティの国際イベント「CYDEF2019」。接近してきた台風によって、当日行われる予定だった戦艦「三笠」艦上のパーティは中止となってしまった(*1)。

 

 次の年の「CYDEF2020」以降、「COVID-19」禍でリアル会合が行われなくなり、YRPでの開催も、横須賀港に浮かぶ「三笠」の訪問もお預けとなっていた。ところが、横須賀氏出身の友人(総務省OB)が、YRPに勤めるようになり僕を誘ってくれた。一も二もなくOKし、指定された日にJR横須賀駅で待ち合わせた。

 

    

 

 1905年5月27日、はるばるバルト海から遠征してきたロシアのバルチック艦隊を、連合艦隊対馬沖で迎撃し完勝したのが日本海海戦。その時の旗艦がこの「三笠」である。当時東郷司令長官や秋山参謀が立っていた艦橋から、前甲板主砲(30.5センチ連装砲)を見たのがこの写真。

 

    

 

 主砲4門のほか、15.2センチ副砲14門と、水雷艇撃退用の7.6センチ単装砲16門などの兵装を備えていた。この写真は、個別に照準器を備えた舷側の7.6センチ砲。今でも砲身を動かすことができる。友人によれば、子供のころによく砲を動かし照準器をのぞき込んで遊んだという。

 

 殊勲艦となった「三笠」だが、日露戦争終結時に事故で爆沈。引き揚げられてからも実戦に参加することはなかった。時代は最高時速18ノットで、主砲わずか4門の前弩級戦艦(*2)を、完全に無用の長物にしてしまったのだ。

 

    

 

 数奇な運命を経て記念艦となった「三笠」艦内には、日露戦争当時の展示や日本海海戦VRも備えられている。

 

 4年半後にかなえられた「三笠」への乗船、とても嬉しかったです。誘ってくれた友人に感謝します!

 

*1:横須賀リサーチ・パーク - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

*2:英国のドレッドノート1906年進水)は、30.5センチ砲10門を搭載し、最高速度は21ノット出る