以前、故ポール・アレン氏のチームが太平洋戦争で沈んだ大物艦を探して、「赤城」「加賀」「比叡」「霧島」「ホーネット」「レキシントン」などを発見したというニュースを見て記事を書いたことがある。今回はアレン氏のチームように意図的にではないにせよ、ノルウェー沖の海底でナチスドイツの軽巡洋艦「カールスルーエ」が発見された。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35159338.html
この記事自体はあっさりしたものだが、ナチスドイツの大型艦は多くが単艦で通商破壊任務に就いていて沈んでいる。唯一大規模な艦隊行動をとったのがノルウェー侵攻作戦で、その時に犠牲になった艦のひとつが「カールスルーエ」である。
お盆休みのゲーム三昧で、僕なりの第二次欧州大戦をシミュレートしたが、ドイツ海軍は優秀だが数が少ない(9戦力の艦隊コマ2個)ので、ほぼ使えずに終わってしまった。ノルウェーは北極海からソ連の港ムルマンスクへの貴重な輸送路になるから、ドイツとしても抑えたい。しかし英国も狙っていて、そこで海戦が生起して甚大な被害を受けると北海がチャーチルの風呂おけになると危惧した(ヒトラー役の)僕は、みすみすノルウェーを英国に獲られてしまった。
https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2020/08/11/140000
史実では両国がほぼ同時にノルウェー侵攻を開始、ドイツ海軍は犠牲を払いながら英空母を沈めるなどして占領に成功する。しかし「カールスルーエ」や新鋭駆逐艦の多くを失った痛手は大きく、ドイツ海軍は通商破壊以上のことはできなくなる。「カールスルーエ」は、そんな作戦の思い出の艦だ。
・就役 1929年
・排水量 6,650トン
・速力 30ノット
・乗員 850名
・兵装 5.9インチ砲×9、3.5インチ砲×6、37mm対空砲×8、魚雷発射管12
かの艦隊はノルウェーのフィヨルドのひとつクリスチャンサンの攻略に成功した後、帰路に英潜水艦の雷撃を受けて損傷する。乗員を随伴艦艇が救助した後、味方の魚雷で処分されている。水中レーダーの映像を見ると、折れ曲がりもせず航行しているかのように海底に鎮座しています。80年ぶりの発見、いいニュースでした。