Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

日本でやるとしたら、やはり「維新」

 一昨日、米国政府に新設される「政府効率化省:DOGE」の話をした。賛否両論あろうが、日本にもこんなものが欲しいと思っていた。言い出すとしたら現政党では唯一「小さな政府」指向の日本維新の会だとも思っていた。

 

 予想は当たり、前原共同代表から<政府効率化庁>という言葉が飛び出した(*1)。その意気や良しなのだが、目的が「社会保険料を下げる」というのにちょっと戸惑った。財政再建への道を付け、減税も含めてまさに「手取りを増やす」政策である。MMT理論のれいわ新選組はもとより、財源知らん顔の国民民主党とは一線を画すものだ。しかしキャッチフレーズを先に使われてしまったので、矮小化したのかもしれない。

 

横浜から見た富士山

 先の総選挙の実質的な勝者は、国民民主とれいわなのだが、共通しているのは分かりやすいワンイシューに絞ったこと。

 

・国民民主 手取りを増やす

・れいわ 消費税廃止

 

 いずれも財布を気にしている市民の心をつかんだ。維新もそれに倣って、来年の参議院議員選挙(あるいは衆参同時選挙*2)を戦おうとしているのだろう。吉村代表は政策3本柱を立て、

 

社会保険料軽減

・教育無償化

・企業団体献金の禁止

 

 を訴えている(*3)。前原氏としては、この柱に合わせるため「政府効率化庁を作って社会保険料軽減」と主張したわけだ。今回の補正予算を見ても、正直ムダな政府支出は多い。利権団体へ流れているだけで、社会のためになっていないものも少なくない。それを削れば、増税しなくてもいいし減税すら可能だ。

 

 ただ一抹の不安は残ります。前原氏は京大高坂研究室出身で、政治思想に定評はあるのですが、

 

民主党時代「事業仕分け」に加担した

希望の党事件など、再三党を割っている

・今回も「朝までナマTV」で「小さな政府を目指していない」と発言

 

 をぼくは気にしています。応援しながらも、ちょっとの不安がぬぐえませんね。

 

*1:「政府効率化庁」維新が提案 狙いは?前原共同代表「社会保険料が下がる」 | 政治 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ

*2:これに反対している公明党が影響力を落としているので、可能性が高まった。

*3:維新 吉村代表 社会保険料軽減と教育無償化などを政策の柱に | NHK | 教育