Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政局の匂いがしてきた

 岸田政権の評判がすこぶる悪い。大臣を辞めさせたと思ったら、すかさず党の「COVID-19」対応責任ポストを与える。旧統一教会との関係が深いとされる政調会長に被害者救済法制の検討を命じて、ネット上で「コソ泥に警察役をさせるようなもの」との非難を浴びる。本来重要閣僚である法相が「死刑のハンコ押す時だけ注目される地味なポスト」と発言して炎上する・・・等々目を覆うばかり。

 

 税の在り方、エネルギー確保の方法など、やるべきこともしてくれているのだが、これらも評判は良くない。ある筋から聞いたのだが「もう岸田政権をいくら叩いてもいいよ」というお墨付きが、メディアに流れているそうだ。水面下で「岸田おろし」が動き始めたと見ていい。

 

    

 

 「安倍派が混乱しているからそれはないよ」という人もいるのだが、自民党の中だけ見ていればそうかもしれない。しかし、今回は「菅おろしから岸田へ」というレベルではないように思える。

 

 一つの兆候は、右寄り維新の会と左寄り立憲民主党の接近。先日のNHK日曜討論でも、両党が「バラマキは内容精査し、財政規律を取り戻す」という点で共闘していた。また旧統一教会問題は、やはり公明党に波及する。かの両党が「被害者救済法案」を出し、これには創価学会叩きの意味もあるように思える。自公連立政権は、もう少しマイルドなものにしたいようだが、それでは世論が収まらないのではないか。

 

 旧民主党政権の末期、内部のあるグループが野党だった自民党と連立をにおわせて総理おろしを画したこともある。結局彼らは50人ほどの規模で離党、自民党政権の復活を許すことになる。

 

 自民党公明党から遠い議員たちが「公明はずし、維新もしくは立憲(さらに国民)民主党と連立」などというシナリオで動くかもしれないと、その時思った。与党にとって「黄金の3年間」のはずでしたが、「激動の3年間」になるかもしれませんね。