Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

戦車も機動戦闘車もハイブリッド化

 ウクライナ戦線では、新米ロシア兵が戦闘車両(AFV)を捨てて逃走したり、AFVを手土産に投降することが多発しているらしい。<ジャベリン>や自爆型ドローンに狙われたら、いかに前面装甲の厚い戦車でも生き残れない。戦車兵の訓練も士気も十分ではないようだし。

 

 いまだに20世紀型の戦闘が続くウクライナ戦線を参照しているかどうかはともかく、米軍は次世代のAFVをハイブリッド化する計画を持っている。今回、米国兵器大手ゼネラル・ダイナミクス・ランドシステム(GDLS)が、戦車と機動戦闘車のコンセプトモデルを相次ぎ発表した。

 

主力戦車

 エイブラムスX、主砲口径は非公開(決まってないのだろう)。同軸機関銃は12.7mm、ターレット上に遠隔操作兵器(写真では機関銃)を装備可能。

 

◆装輪戦闘車

 ストライカーX、こちらも遠隔操作兵器を搭載。360度センサーや、アクティブ防護システム、サイバー戦能力を装備している。

 

    

 

 共通点は、動力がハイブリッドになっていて、将来のEV化に向けたステップであること。電力走行は静穏性が高く、偵察や隠密行動に適している。軽量化もあって燃費が半分に向上し、移動電源にもなる。

 

 何しろ戦車は燃費が悪い。リッター数百mということで、湾岸戦争の折にエイブラムスの燃費から「どれだけの燃料をクウェートに送る必要があるので、輸送力から見てイラク侵攻は来年春」と断じた軍事専門家がいたくらいだ。大規模な国外での戦闘となると、米国が輸送/調達できる燃料の多寡で、作戦に制限が出来てしまう。EV化はその軛から米国陸軍が逃れる一つの解決策なのかもしれない。

 

発電機としての能力も! 次世代ハイブリッド装甲車「ストライカーX」公開 アメリカ | 乗りものニュース (trafficnews.jp)

 

 この記事の最後にある「ドローン迎撃用の高出力マイクロ波」というのも興味深いですね。