社会全体の議論と並行して、そのような考え方を実践している事業者をメディアは取り上げて欲しい。僕自身は「価格」に関係するビジネスや研究をしていないので、そのようなスタンスの企業に心当たりはない。ただ、日常利用している外食産業でなら、その気配を感じることもある。
原材料高騰などで苦境の牛丼チェーン、その対応が分かれている。
「吉野家」 10月から、今年2度目の値上げ
「すき家」 ランチメニュー70円引きのパス(200円)を販売
だという。前編で述べた「適正価格であることを説明する」のが前者、「お得ですよ~」というのが後者と考えるべきだろう。
他の外食チェーンでも「CoCo壱番屋」が、12月から今年2度目の値上げをするという。先日ふと足を止めた、秋葉原駅前のこの店では、アルバイトの時給を上げたとのカンバンが出ていた。
共産党などが主張する「最低賃金1,500円」には及ばないが、1,200円にしたとあり、アルバイトにはまかない食も750円で提供するという。商品は適正価格で売るし、労働力も適正価格で買う方向に向かっているとも考えられる。
じゃあ応援しようか、とランチを食べに入ってみると、タブレット注文システムになっていた。合理化もちゃんとしているようだ。トッピング含めていろいろなオプションがあるので、細かな注文をするにはこの方が(消費者側も)便利だと思う。今回は、おなかが空いていたのと、ちょっと体重が気になるので、
・ベースは野菜カレー
・ご飯は+50g
・辛さは1カラ
とちょっと妥協。揚げ物のトッピングはやめるが、ご飯は少し増し、辛味を増して増やしたご飯に対応するという選択。
揚げ物がないので、5分ほど待てば十分。運んでもらったのがこれ。懐かしい味だったし、もちろん美味しい。これからも時々食べに来ますよ。企業スタンスも評価しながら・・・ね。