Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

在日米国商工会のDigital提言

 先週、在日米国商工会(ACCJ)がマッキンゼーと組んで練り上げてきた、政策提言「Japan Digital Agenda2030」の内容が公開された。日本のDXを進めていくために何をすべきかを4分野、11項目について記したもの。
 
 
 GDP3位の経済規模、1億を超える人口、高いレベルの教育を受けた人々、秩序ある社会でありながら、この10~20年日本は国際社会の中で存在感を薄めているとしている。その原因が、新しい産業が興らず旧態依然のままイノベーションが滞っているからだと彼らは言う。外資に言われる筋合いはない大きなお世話だという前に、一度ちゃんとご覧いただきたいと思う。ここに並べられた「通信簿」の数値は、いかにもマッキンゼーらしい「エビデンスによる脅迫」ではあるが。
 

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 主な主張として、2030年までに以下を行うとある。
 
◆デジタル人材の採用枠を3倍にする
クラウド、AI、ソフト開発など世界的なデジタル技術者を多層的に育成
・個別最適化した適応学習方式により、デジタル時代のスキル一式を提供
・初等~大学教育まで、教育界自体の徹底したデジタル化を推進
 
◆工業、商業、金融、ヘルスケア産業において一足飛びのDX
・製造業はAI、ディープラーニング等を活用、強いハード技術をより強化
・小売業界はオムニチャネルの活用で、顧客動向の変化に的確に対応
・ヘルスケア業界は、高齢者等を対象に個別最適化した遠隔ソリューションを導入
・金融業界は、クラウド・オープンネットワークを活用したモバイル環境を実現
 
◆公共機関のデジタル化を指針、アナログ環境を全廃
・政府は高い目標とビジョンを掲げ、個人・法人向けのデジタルサービスを提供
・政府と産業界が協力して、公共インフラの強みを生かしたスマートシティを拡大
 
◆スタートアップの育成、SIerの改革
・事業コンセプトからバイアウトまでのモデルを確立、世界的スタートアップを輩出
SIerとユーザ企業での人材偏在を是正し、ユーザ企業の改革を促進
 
 関係者に聞くと、この提言は日本の産業界と緊密に連携して、日本政府(デジタル庁ら)にも働きかけ2030年までのマイルストーンを引きながら進めたいという。特に重要なのは「教育改革」だと思われる。
 
 内容に異論はないのですが、あとは「どうやって」ですね。僕も微力ながらお手伝いしましょう。