緊張高まる中東、中でも日本が輸入している原油の9割が通るホルムズ海峡に何かがあれば、日本が干上がってしまいかねない。このエリア、昨年6月にカタール航空で上空を飛んだ。家内と二人でローマ旅行に行ったのだが、ちょうどホルムズ海峡上空を飛んでいる時、タンカーへの攻撃があったようだ。
https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/06/28/140000
この事態にあたり、安倍政権は護衛艦などの中東派遣を決めた。ホルムズ海峡は含まずその南、アラビア海北部やオマーン湾など公海上での警戒・情報収集任務である。一部の政党・メディアは「違法な海外派兵」と叫んでいるが、「派遣」だし必要な措置だと僕は思う。選ばれた護衛艦が、DD-110「たかなみ」。
◆たかなみ(たかなみ型)
就役2003年3月、基準排水量4,650トン、最大速力30ノット、乗員175名、
127mm砲×1、CIWS×2、対艦ミサイル×8、魚雷発射管×2など、
哨戒ヘリコプター×2機
この船は、同名の艦として三代目。先代は、あやなみ型護衛艦として海上自衛隊に所属していた。
◆たかなみ(あやなみ型)
就役1958年2月、除籍1986年12月、基準排水量1,700トン、最大速力32ノット、
乗員220名、7.6cm砲×6、魚雷発射管×6、ヘッジホッグなど
では初代はというと、
◆高波(夕霧型)
就役1942年8月、沈没1942年11月、基準排水量2,077トン、最大速力35ノット、
乗員225名、12.7cm砲×6、25mm機銃×4、魚雷発射管×8、爆雷投射機など
太平洋戦争開戦後に就役し、ガダルカナル沖に沈んだ。この戦いは「ルンガ沖夜戦」として有名で、帝国海軍の酸素魚雷が本来の威力を発揮した戦いだった。
◇米軍
◇日本軍
ガダルカナル島への駆逐艦による補給を計った日本軍と警戒していた米軍の戦闘で、「高波」は輸送隊6隻を護衛する警戒艦の役割をしていた。夜間の遭遇で、有力な米軍の砲撃が「高波」に集まる間に他の艦が突撃し、発射された魚雷が4隻の重巡洋艦に命中した。重巡ノーザンプトンが沈没、他の3隻も大破した。日本軍の損害は「高波」1隻だった。
大げさに言えば運命の名を背負った三代目「たかなみ」、無事を祈りますよ。