トランプ次期大統領がよく言うのが「Deep State」による陰謀。彼らに米国社会は支配されていて、それゆえ市民は苦しめられている。結束して奴らを倒そう!奴らから米国を取り戻そう!そうしたら再び米国は偉大になれる・・・というわけ。
僕らには結束じゃなくて分断を煽っているトンデモ言説にしか見えないのだが、大真面目に支持している人が多く、「Deep Stateの手先」である高級官僚を5万人規模で入れ替える<プロジェクト2025>が策定されている(*1)。
この話は米国内部のものだと思っていたのだが、今月の韓国ユン大統領の「非常戒厳騒ぎ」も「Deep Stateに対抗するためと、大統領が信じ込んで決断した」との説が出てきた。さらに別の大国でも・・・。
米国務省がインドの不安定化企て、モディ氏与党が異例の非難 | ロイター
米国国務省が「Deep State」やインド国内のジャーナリスト・野党政治家と結託して、モディ政権を貶め国内を不安定にしようとしているというもの。国務省&CIAのコンビの策謀なら映画の中ではありそうな話で、現実には考えにくい。
これは一体何なのだろう?トランプ陣営が自分たちの主張を外国にも広め、その反響も借りて国内の改革(官僚の首切り・民主党勢力の一掃)を進めようということだろうか?しかし一歩間違えれば、来年早々政権交代した時に、インドとの関係修復に本来必要でなかった労力を割く羽目になりかねない。仮に韓国にも似たような工作をしたとして、結果は親米国でなく親北朝鮮の政権が出来てしまうかもしれない。
さらに心配なのは、日本にも同様の工作をしていないかということ。そういえば、先月こんな記事がありました。
「ディープステートとの戦い」石破政権の外交ブレーンが陰謀論 玉木代表が「危うい」投稿 - 産経ニュース
まさか陰謀論なんか信じていないですよね。日本の政治家さんたち・・・。