Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

志士の道~高瀬川を往く

 もうひとつ京都への旅を触発してくれたのが、岩波新書の「京都の歴史を歩く*1」。京都の歴史・文化にまつわる15の道を紹介してくれている。夫婦で読み込み、実際に歩いてみることにした。今回選んだのは「志士の道~高瀬川」である。

 

 高瀬川は川ではなく、物流用に整備された用水路である。京都市役所に近い二条木屋町に始まり、鴨川と並行に京都駅の南まで続く。木材輸送にも使われ、周辺に材木問屋が集まったので木屋町という。芸妓さんで有名な先斗町も近く、物流に使われなくなった今は、おしゃれな店が立ち並ぶ道だ。

 

    


 船入りという運搬船の向きを変えたり、荷物を扱う用水脇のプールが、9つあった。しかし今は最北端の「一之船入」以外は埋め立てられてしまった。この船のオブジェは、「一之船入」のところにあったもの。

 

 雄藩の京都屋敷がこの道沿いにあったようで、偶然かもしれないが幕末の志士のモニュメントが川沿いに多い。「池田屋事件」の舞台もあるし、後藤象二郎大村益次郎が襲撃されて命を落としたとする記念碑もあった。

 

        

 

 三条通りを過ぎると、高瀬川と鴨川の間を埋めているのが先斗町。自動車はもちろん、自転車も通れないような路地を抜けていくと、そこには割烹や料亭がひしめき合う空間があった。午前中なのに、突然芸妓さんが現れることも・・・。

 

    

 

 四条通りを過ぎると、川沿いの建物が低め(&古め)になり、開放的な雰囲気が出てくる。沿道には桜が多く、柳もいくらかある。サクラの季節には、きっと身動きできないくらいの人出があるのだろう。

 

    

 

 五条通りを過ぎて、ゴールに決めていたのは、これもTV番組で紹介されていた銭湯。廃業することになった銭湯をお風呂好きの青年が買い取り、ライブをやったりイベントをしたり、あの手この手で経営を立て直したと紹介されていた「梅湯」。

 

 歴史と今の繁栄と、若い人の勢いを感じさせる散歩になりました。これからも残る14の道を、実際に歩くために京都を訪問したいと思います。

 

*1:タイムマシンで行く15の道 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)