Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

野毛町散歩、山手と下町

 横浜市役所とJR桜木町駅を隔てているのが、大岡川。滞在しているコンドミニアムのある<北仲ノット>からは、市役所の中を抜けて弁天橋で川を渡れば、そこはもう桜木町駅の南側。そこに<野毛ちかみち>と書かれた地下への入り口がある。サーカスが有名らしく、ピエロなどのイラストが添えてある。<ちかみち>の意味は、近道と地下道のかけ言葉らしい。もう、そこは野毛町ということ。

 

 JR桜木町駅から京浜急行日ノ出駅まで、県道218号線が走っているが、同じ野毛町でも右(山手側)と左(下町)の雰囲気はがらりと変わる。家内はかつて横浜市民だったことがあり、そのころは野毛坂を少し上った<横浜中央図書館>に足を運んでいた。野毛山公園、動物園などを背景にしたこのあたりは、ハイソで文化的な都市空間だ。「こんなところに住みたい」と思っていたらしい。

 

        

 

 一方、県道と大岡川にはさまれたエリアは、飲食店が軒を連ねている。<野毛小路>や<野毛仲通り>という狭い道が縦横に走り、無数の飲食店がある。「孤独のグルメ」で数年前に紹介された中華料理屋も、このあたりにあったはずだ。

 

 僕のように土地勘のない人間は、野毛町と聞くと下町のことだと思ってしまう。それは、戦後の焼け跡から立ち直ろうとした時期、この街が生んだ天才少女がいたせいかもしれない。それは<美空ひばり>。野毛の町でとても子供とは思えない歌を歌い、地元のアイドルから、歌謡界のスターになった。今でも県道沿いに、その銅像が立っている。もちろん、下町側だ。

 

        

 

 家内にとっては懐かしい町、僕にとっては目新しい町。山手の図書館前から野毛坂を降りて<ちぇるる野毛>で買い物をし、吉田橋を渡って関内駅を目指した。ずっとコンドミニアムで「ウチのみ」を続けている僕ら、一度こんな町でも呑みたいのだが、なかなか機会がありませんね。ごめんなさい。