Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

牧志公設市場とのうれんプラザ

 滞在最初の日、あいにくの雨模様だが、僕ら夫婦には行ってみたい場所がある。それは有名な国際通りから奥に入った、

 

牧志公設市場

・のうれんプラザ

 

 である。もうこれらの施設には15年近く通っていて、いま当家の屋上ガーデンを飾っているドラゴンフルーツの樹も、ここで買った1節が基になっている。いずれも内地でいう闇市のルーツを持ち、前者はそれなりの建屋での営業だったが、後者は本当にバラックの下で、ひたすらモヤシの根取りをしている店などあった。当時の名前は<農連市場>。

 

    

 

    

 

    

 

 4年前に来た時、前者は建て替えで近所で仮営業中(*1)、後者は立派なビルに建て替わっていた(*2)が、モヤシの根取りは手作業のまま。沖縄振興予算はハコモノになると聞いていたが、それを目の前に突き付けられたような気分だった。

 

 まず前者だが、上の写真のように立派な新しいビルになっていた。2階には食事ができるところがあり、1階で買った魚介類を調理してくれる店もある。昼間っから、出来上がっている人たちも・・・。

 

 買い物客は中国系が多い(*3)、店の人も中国語で応じている。なんとなくだが、日本国民の税金で立派な建屋を作り、中国系の人達に商売させているように思える。面白かったのは、本来書き入れ時の春節三連休に、市場全体が休むこと。これが、店舗従業員が中国系であることを示している。

 

        

 

 続いて後者を訪問、多くの店舗が入っているが、出入りが激しいようだ。モヤシの店はそのまま、若い従業員が増えていた(!)。ここまでくると外国人観光客はいない。目立つのは、サッポロラーメンなど内地の店。沖縄っぽくないから地元の人も少ない。観光客も来ない。このままでは建屋だけ立派な「鬼城」になりかねない。

 

 陳舜臣著「琉球の風(*4)」によれば、かつて台湾島は(明国から)「小琉球」と呼ばれていたそうです。いまや沖縄が「小台湾」になっているようにも感じました。

 

*1:国際通りと周辺の市場(前編) - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

*2:国際通りと周辺の市場(後編) - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

*3:現地TVニュースでは、この春節時期の外国客は、台湾から約16,000名、韓国から約8,000名、香港から約4,500名、中国本土からは約2,500名だと言っていた。

*4:明国を親とし薩摩を兄と(後編) - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)