Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

流れ寿司ならぬ「流れ点心」

 台北の定宿「グロリアレジデンス」の売り物は、立派なフルキッチン。食材は近くのスーパーマーケットやコンビニで調達すればいいし、何しろ街中にいろいろな市場が立つものだから、そこで仕入れれば結構「台湾っこ」気分になれる。

 
 このレジデンスのミニバーは無料(!)なので、缶ビールには重宝したしソフトドリンクにもお世話になった。にもかかわらず、今回の滞在では一度は外食しようかと街中を見て回った。台北駅の北東ブロックは日本の色の濃いところ。日航ホテルやプリンスホテルもこの区画にあり、日本でおなじみのチェーン店(壱番屋大戸屋、吉野屋etc)も目立つ。

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 台湾料理、中華料理のお店でも、日本語でのアピール看板を掲げているところはいっぱいある。他の国では日本語メニューなどと言われると、逆に怪しいと思って敬遠するのだが、この街(島?)ではそうは思わない。「外食初心者」の僕ら夫婦としては、まるきり中国語メニューだけの店は困るし、かといって日本語過多の店もいやだ。
 
 探し回っているうちに、「プリンスホテルのレストランだとレジデンス滞在者は10%引きだったな」などと弱気の虫が出てくる。それを振り払って長春路を歩いていると、リニューアルしたばかりと思える一軒のレストランを見つけた。このあたり街並みはとても古くて、それこそ「日帝」時代からそのままのような店もある。そんな中で、小ぎれいに見えた。
 
 ディナーには少し早い時間で、2~3人しか客はいない。4人席に案内されて、さっそくビールと点心、それにメニューにはない紹興酒をオーダーした。席のわきには回転寿司のように回ってくるレーンがあって、簡単なおつまみはそこで取る形式。しかしその下にベルトコンベアのようなものがあって、今は止まっている。
 
 なんだろうと思っていたら、軽くサイレンが鳴ってコンベアが動き出し、僕たちがオーダーした料理がコンベアで運ばれてきた。最近、回転寿司ではなく「流れ寿司」というのにお目にかかることがあるが、これはそれに似た「流れ点心」というべきもの。日本のハイテク(?)をいち早く取り入れたぞ、といいたいらしい。
 
 チャンジャオロースやショーロンポー、ギョーザ、エビマヨなど何種類も食べることができた。食べ始めてようやく、「ファミレスみたいな店」だと気づいたのだが、まあ美味しかった。お勘定で割高感はあったのだが、これも経験。次回来るときはもっと違う店を探しますよ。
 
<初出:2018.3>