Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政治の何にカネがかかるのか?

 自民党、特に安倍派での裏金作り、キックバックなどに世論が怒っていて、検察庁特捜部もかつての<ロッキード事件>並みの体制を敷いて捜査にあたっているといいう。どのくらいの裏金を作ったのか、誰に渡ったのか、誰が捜査の対象になっているのか、その人物はいくら貰った(キックバックを受けた)のか・・・様々な記事が流れている。

 

 長崎3区、当選7回のベテラン谷川議員については、インタビューの酷い対応が再三ニュースで流れ、数々の伝説(国会で般若心境を唱えた、審議中も爆睡、息子の建設会社から献金など)が合わせて報じられている。手にしたキックバック金額は、4,000万円超と言われている。

 

        

 

 不思議に思うのは、国会議員が裏金を入手したとの報道は多いのだが、それを何に使ったのかについてはあまり聞こえてこないこと。さらりと「年末の餅代、盛夏の氷代」との報道があるだけだ。やはり選挙区へのバラ撒きに使っている、もっと直接的に言うと、選挙区への「買収」に使っていると思われる。

 

 江東区長選挙にカネを使ったとされる、自民党の柿沢元副大臣の例が典型的。下部組織、地方組織、その関係者への「支援」というわけ。昨年失職した広島の河井夫妻の件も、どこからか出てきたカネが買収に使われていた。これなどは議員個人ではなく、派閥が貯めていた選挙資金の疑いが濃い。

 

 政治家が不当にカネを入手するのは、もちろん良くない話。しかし、それが何に使われ誰の(結局は地元の顔役から個別有権者かも?)手に渡ったかも、検察はしっかり調べて欲しいものだ。

 

 谷川議員も地元愛は非常に強いようで、国政をしているというより地元利権を東京に出張って守っているとの意識が強かったのかもしれない。インタビューには「いいことをした時は誰も聞きに来ない」と応えていたが、いいこととは地元への利益誘導だったのだろう。

 

 地方組織と、その代表格たる地方議員への金流があって、選挙への便宜を図っているとしたら、地方議会の意味もある(*1)ということでしょうかね。

 

*1:地方議会の意味を問う - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)