Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

誰か "Japan First!" と叫ぶかも

 日本チームの14年ぶりの世界一奪還に沸いたWBCの熱戦の陰ではあったが、先週岸田総理がキーウを訪問、ゼレンスキー大統領と共同会見を開いたことは意義があったと思う。隠密行動を企画し、これを遂行した黒子の方たちに敬意を表したい。メディアの反応も、

 

「外遊には国会の事前承認が必要」

 

 などとわめきたてるものは少ない。琉球新報はそのトーンだったが、他のメディアはおおむね肯定的だったと思う。ただ立憲民主党の原口議員が「無事に帰ってきて欲しいが、帰ってきたら内閣総辞職を」とツイートしたのには驚いた。どうやら、インドで途上国へのインフラ支援750億ドルを表明したことがお気に召さないらしい。それと同様の反応は一杯あって、

 

        

 

岸田首相、インド太平洋地域への支援拡充表明 30年までに9.8兆円超(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 

 の記事については、Yahoo!コメントが2日間で8,000件に迫るほどついた。それへの返信も含めれば、数十万件に及ぶだろう。一部を見ただけだが、有識者コメントは肯定しながらも「国民への説明が必要」と言っている。対して一般コメントの大半は、

 

・そんなカネがどこにある

・○○(例:教育無償化)に廻してくれ

・そうじゃなくて減税してくれ

 

 というもの。こうなると「Brexitで浮いたカネを福祉に廻せる」と言った英国のジョンソン元大統領、「America First」と叫んだ米国トランプ元大統領のような政治家(&勢力)が台頭してきてもおかしくない。原口議員は、そんな動きの中にいるのかもしれない。ただこのところ現実に近い政策議論をしている同党が、一気にポピュリズム政党になる気配は感じられない。れいわ新選組はまさにポピュリズム政党だが、勢力と言えるほどの数ではない。

 

 統一地方選真っ只中の今は、どの政党も急激な転換は難しいでしょう。それが一段落したら「政局の女王」あたりが、何かなさいますかね?